退院祝いとは、入院している方の退院を祝って贈るものです。
入院中にお見舞いに行けなかった時に、お見舞いに代えて退院祝いを贈ることもあります。
あまり頻繁に贈る機会のないものかもしれませんが、お祝いの気持ちを込めて贈る退院祝いにどんな品物を選んだら良いのか、相場はいくらくらいなのか、いろいろ迷う方も少なくありません。
「退院おめでとう」の気持ちが伝わり、相手の方にも喜んでもらえるように、品物にはこだわって選びたいという方も多いでしょう
ここでは、もらった方に喜ばれるおすすめの退院祝いの選び方と、その予算をわかりやすく解説します。
退院祝いに何を贈ろう?と迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください!
喜ばれる退院祝いの
品物の選び方
退院祝いを贈る際には、いくつかのマナーがあります。
まず、退院祝いは相手が退院したあと1週間から1ヶ月くらいの間に贈るのが良いといわれています。
退院直後はまだ落ち着いていないことが多く、退院後あまりに日が経ってしまうと不自然だからです。
贈る品物としては、鉢植えの花や植物は、根付く=寝付くを連想させることから縁起が悪いといわれているので避けましょう。
また、寝具類も病室や病床、病気が長引くことをイメージさせるため、避けた方が良いようです。
他にも、「縁を切る」に通じると考えられる刃物、「苦」や「死」を連想させる櫛などが、退院祝いにはふさわしくないと考えられています。
では、いったいどのようなものを贈るのが良いのでしょうか?
一般的には、次のようなものが退院祝いには適しており、また喜ばれるそうです。
形に残らないものを選ぶ
退院祝いでは、「病気やけががあとに残らないように」という意味合いから、形に残らないもの(消費できるもの)を選ぶのが良いといわれています。
おすすめの品物は、食べ物や鉢植え以外の花です。
食べ物に関しては、体調によって控えた方が良いものもあるので、事前に贈っても差し支えないか確認をした方が良いでしょう。
また、洗剤や石鹸などは「汚れを洗い流す」ことが「病気を洗い流す」につながるため、
縁起が良くおすすめの品物のひとつです。
贈る相手の好きなものを選ぶ
せっかく退院祝いを贈るのなら、相手に喜んでもらえる品物を贈りたいものです。
事前に相手の好みをリサーチできる場合は、それに応じたものを贈るとより喜ばれるでしょう。
しかし、贈る相手の好みが分からない、リサーチもしづらいというケースも多々あります。
そのような時には、カタログギフトを退院祝いとして選ぶのもひとつの方法です。
カタログギフトなら予算に合わせて贈ることができ、相手にも好きな品物を選んでもらえます。
あまりにも高級なものはNG
相手の退院を祝う気持ちや好きなものを贈りたいという気持ちから、高級なものを選びたくなるかもしれませんが、高価すぎる品物は相手の負担になることが多いものです。
退院祝いには相場がありますので、それに応じた額のものを贈りましょう。
予算については、次の項目を参考にしてみてください。
退院祝いの品物の予算相場は
関係性によりけり
退院祝いの相場は相手との関係性によってかわります。
友人や知人
友人や知人への退院祝いの品物の予算相場は、およそ3,000円〜5,000円です。
親密度や何人かで予算を出し合って贈る場合には予算を調整しましょう。
職場関係の人
職場関係の人への退院祝いの品物の予算相場は、およそ3,000円〜5,000円です。
職場では上司や部下、または取引先という関係性の中で上下関係があります。
職場の方たちで予算を出し合って贈る場合がほとんどですので、相手との関係性を考えて失礼にならない品物を選びましょう。
家族や親族
家族や親族への退院祝いの品物の予算相場は、5,000円〜10,000円程度です。
一親等、二親等、三親等と関係性がありますが、やはり親密度や目上の方か、過去に頂いたお祝いなども参考にして、予算を調整しましょう。
考え方により、関係性が遠い人には予算を多くする場合と、逆に少なくする場合の2パターンがあるようです。
地域性も大きいので贈る相手の居住地にも配慮しましょう。
【男性】への退院祝いの品物:
ドリンク
お茶やコーヒー、紅茶、ジュース、お酒などのドリンク類は、日常的に口にする機会も多く、日持ちするため退院祝いとしても喜ばれます。
ただし、アルコールやカフェイン、糖分などは体調によって摂取を控えた方が良いケースもあるので、相手の体調を確認したうえで贈りましょう。
【男性】への退院祝いの品物:
食べ物
ドリンク同様、食べ物も退院祝いの品物におすすめです。
スイーツや高級肉などの贅沢グルメやお酒が飲める体調の方ならばおつまみにもなるもの、
料理をする方ならば調味料など、品数も豊富です。
食べ物を贈る際も相手の体調を考慮し、口にしても大丈夫なものを贈ります。
食べ物を贈りたいけれど、何を選んだらよいか分からない…という場合は、グルメカタログギフトを選ぶのもいいかもしれません。
【男性】への退院祝いの品物:
日用品
普段に使えるタオルや洗剤類などの日用品も、退院祝いの定番です。
先にあげた通り、洗剤や石鹸などは退院祝いの品物としては縁起がいいといわれており、
タオルも「病気を拭い去る」という意味合いがあると考えられることから、退院祝いによく選ばれます。
タオルの中でも、今治タオルは「今治」の漢字が「(病気が)今、治る」と読めることから縁起が良いと考えられ、贈り物に選ぶ人が増えているそうです。
【女性】への退院祝いの品物:
お菓子(洋菓子)
おいしいお菓子は、女性への退院祝いとして喜ばれる品物のひとつです。
焼き菓子やチョコレート、プリン、ゼリーなど選択肢も多いため、贈る側も選びやすい品物ですが、男性への品物であげたドリンクや食べ物と同じく、相手の体調を考えて贈る必要があります。
糖質を控える必要がある方にお菓子を贈ることは避けるのはもちろん、食欲が低下している方にはのどごしの良いものを選ぶなど、配慮して贈りましょう。
【女性】への退院祝いの品物:
雑貨
日常生活に彩りを添えてくれるような雑貨も、もらって嬉しいと感じる人が多いのではないでしょうか。
おしゃれなデザインのタオルや入浴剤、ルームフレグランスなど、普段の生活で使えるだけでなく見ても楽しい雑貨は、女性への贈り物におすすめです。
より盛大に祝うなら、ブランド品を渡しても喜ばれることでしょう。
【女性】への退院祝いの品物:
フラワーギフト
花束やアレンジメントといったフラワーギフトも、定番の退院祝いです。
華やかで色鮮やかな花は、贈られた方の心を癒し、明るくします。
見た目にも元気をもらえるようなフラワーギフトで、退院をお祝いする気持ちを伝えたいですね。
【男女共通】退院祝いの品物の
大定番はフラワーギフト
男女により喜ばれる品物に差はありますが、男女ともに共通しておすすめなのは「フラワーギフト」です。
慶事にも弔事にもお花はつきもの。
喜びを倍増し、悲しみを半減してくれるお花は、数あるライフイベントに欠かせません。
ただし、退院祝いで贈る花にはタブーと言われているものもあるので注意しましょう。
縁起やしきたりを重視する日本ではマナーやタブーも多く存在します。
花であればどんなものでも良いという訳ではなく、退院祝いには避けるべきお花もあるのです。
退院祝いに贈る花として避けるべきお花についてご紹介します。
NG「鉢植え」
「病が根を張る」という意味になるので、鉢植えの花は退院祝いとしては贈るべきではありません。
関連記事:母の日は花鉢植えで祝う!気持ちを込めたギフトで感謝を伝えよう
NG「シクラメン」
名前から「死」や「苦」を連想させるシクラメンは退院祝いの品物には適しません。
NG「アジサイ」
枯れて色あせていくアジサイは、その様子が縁起が悪いと考えられるため退院祝いには適しません。
関連記事:人気のアジサイ新品種「万華鏡」。その由来や特徴など解説
NG「キク」
葬式の際に使われることの多い菊もタブー視されるので退院祝いには適しません。
NG「香りが強い花」
そして、ユリ・スイセン・ストックなど香りの強い花も、その強すぎる香りが退院したばかりの身体に負担をかけることがあるので、避けた方が良いでしょう。
関連記事:ユリとは?古くからから愛されてきた気高き花
NG「花が落下してしまう植物」
チューリップや椿(つばき)などの花が落下してしまう花は退院祝いの品物には適しません。
関連記事:チューリップフェアーで春を体感!花の祭典に出かけよう!
NG「白・青・紫系の色の花」
花の色にも注意をしましょう。
白・青・紫系の花はお悔やみの際に使われることが多いため、避けた方が無難とされています。
お花の種類だけではなく、色にも気をつける必要があるんですね。
以上のことを踏まえて、退院祝いに贈るお花として好ましいお花をご紹介します。
OK「生花」
生花は日が経つと枯れてなくなるため、「病が枯れる」という意味につながると考えられ、縁起の良い贈り物として退院祝いに最適です。
関連記事:おしゃれな花束を贈ろう|フラワーギフトで人気の品種を紹介
OK「プリザーブドフラワー」
プリザーブドフラワーは水やお手入れが不要で長期間楽しむことができるため、退院祝いに適しています。
関連記事:お手入れ簡単!プリザーブドフラワーのボックスアレンジをご紹介
OK「オレンジ・黄色・ピンクの色合いの花」
白・青・紫系の色の花と反対の、生命力あふれるオレンジやイエローの色合いは贈り物として退院祝いに好ましいです。
以上が退院祝いの品物にお花を贈る際に気を付けたいお花の種類のご紹介でした。
OKとされているお花の条件と、NGとされているお花の条件は重複することがあります。
例えば、「オレンジ色の花の鉢物」などですね。
両方の条件に合致してしまう場合は、必ずNGの方を避けましょう。
また、フラワーギフトをプレゼントする際には、美味しいお菓子やケーキなどの食べ物とセットで送れば喜ばれるでしょう。
退院を喜ぶ気持ちが伝わる!
祝いの品物はお花で決まり
退院祝いとして、どのようなアイテムを選ぶか迷っていませんか?
退院を迎えた大切な人へ、心温まる祝の気持ちを伝えたい。そんな願いを形にするのは、なかなか難しいもの。
お中元や敬老の日、そして誕生日や還暦のお祝いとは異なり、また入学祝いや結婚祝いとはまた違い、回復を祝って今後の健康を祈るそのシーンにふさわしい品を選ぶことは大切ですよね。
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喜ばれる品物を贈って
退院をお祝いしよう
予算やタブーとされている品物など、配慮しなければならない点もいくつかありますが、それらを知っていれば、退院祝いにどんなものを贈ればよいのかが分かります。
今回紹介した品物を参考に、退院した方の喜ぶ姿を想像しながら「おめでとう」の気持ちを込めて素敵なギフトを贈りましょう。