2023/10/15

しめ飾りは神様を迎えるため|地域性をもとに種類やルールを解説

しめ飾りを手に取っても、選び方や飾る場所、処分方法がわからずに購入をためらっている人もいるかもしれませんね。
しめ飾りは、お正月に歳神様を迎えるために飾るもので、その形には地域ごとの特色があります。
正しい飾り方や選び方がわからないという方も多いと思います。

しかし、近年では、おしゃれなしめ飾りも登場して、現代のライフスタイルにもぴったりなアイテムとなりました。

この記事では、しめ飾りを飾る時期や取り外すタイミング、そして処分方法について、分かりやすく解説しています。
ぜひ読んで、しめ飾りを取り入れてみてくださいね!

しめ飾りは歳神様を迎えるための
「結界」に由来します

しめ飾りは、神社のしめ縄に由来し、邪気や魔を払い歳神様を迎える準備として飾られるものです。
昔は、家長が結界の意味を込めて各家庭にしめ縄を張っていました。
長い時間をかけて、簡易的な現在のしめ飾りの形になったといわれています。

つまり、しめ縄に縁起物のモチーフをつけて飾ったものが、しめ飾りです。
最近では、現代の生活スタイルに合わせたおしゃれなしめ飾りも増え、インテリアとしても使えるようなデザインのしめ飾りも増えてきました。

しかし、しめ飾りは日本の文化であり、古くからそれぞれの地域で形や特徴、決まりごとが異なるのも事実です。
ここからは、しめ飾りについての基本的な知識を説明します。

しめ飾りには地域性がある!北海道から九州まで特徴を紹介

しめ飾りは、伝統的な文化という印象を持っている人も多いでしょう。
実際に、しめ飾りには多くの種類があり、それぞれ意味も異なります。
地域によって、使用される形やデザインが異なるのもしめ飾りの特徴といえます。

主なしめ飾りの種類主に見られる地域
ごぼうじめ
  • 近畿、中国、四国
大根じめ
  • 近畿、中国、四国、九州
玉飾り
  • 北海道、東北、近畿、中国
輪飾り、輪じめ
  • ※地域問わず、家の中(水回りや勝手口等)や門松に飾られる
前垂れ
  • 九州

この他、地域によって鳩や鶴のモチーフが使われていたり、昆布や炭が使われていたりとさまざまな特徴があります。
また、しめ飾りに限らず、正月飾りには豊富な地域性があるのでお住まいの地域の風習に合わせましょう。

鏡餅

三段重ねにされた餅を、三代同堂を願いながら神棚に飾るものです。

しょうぶ

球根を植えた鉢に水を張り、白い花を咲かせるもので、新年の訪れを表します。

かざり松

節目に切り落とした松を、竹や稲藁などで飾りつけたもので、縁起物としても知られています。

七草

正月7日に食べる七草粥の材料となる、セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロの7種類の草です。
これらの草を取って、お風呂に入れる「おせちゆかり」という習慣もあります。

関連記事:秋の七草に代表される草花にまつわる日本の行事

門松

節目に切り落とした松を、竹や稲藁などで飾りつけたもので、新年を迎える家の門口に飾られます。

関連記事:手作り門松は簡単に作れる!基本的な作り方・アレンジ方法をご紹介

関連記事:お正月に門松を飾る意味とは?由来や飾り方などの基本情報を知ろう

しめ飾りを飾る時期やはずす時期は
関東1月7日~関西1月15日が標準

しめ飾りをつける時期は、クリスマスが終わった26日から30日が一般的です。
ただし、29日は二重苦を連想させ、31日は一夜飾りとなり神様に失礼にあたるとされることから、それぞれ避けられています。
しめ飾りをはずす日は12月29日から1月3日までの5日間「松の内」を過ぎたらとされており、地域によって以下のように異なります。

関東関西
しめ飾りをはずす日
  • 1月7日ごろ
  • 1月15日ごろ

しかしながら、風習は地域や家庭によって異なるので、各家庭のルールで構いません。
難しく考えずに、クリスマスが終わったら準備をし、お正月が終わって落ち着いたころはずしましょう。
29日と31日を避ける、ということだけは覚えておいてくださいね。

しめ飾りをつける場所は
玄関や神棚が一般的「水回り」や「車」にも

しめ飾りは、以前は神棚や玄関、水回り、車等につけるのが一般的でした。
最近は神棚がない家庭も多く、玄関にのみ飾る人が多い傾向にあります。

しめ飾りには、飾る場所により下記の通り意味も異なります。

飾る場所意味
玄関
  • 神様を迎える
水回り
  • 悪いものを寄せ付けない
  • 災い(事故)を防ぐ・魔除け

台所や洗面所等の水回りには、火や水の神様に対して飾る「輪じめ」が良いとされています。

しめ飾りは
神棚の無いマンションでも飾れます

最近は昔ながらの日本家屋は少なくなり、マンション等の集合住宅に住む人が多いですが、しめ飾りはマンションでもつけられます。

神棚がない場合は、玄関につけておくと邪気が入るのを防いでくれます。
つける場所に決まりはありませんが、しめ飾りには神様を迎える意味があるため、できるだけ高い位置に飾りましょう。

玄関以外にも、トイレや台所等の水回りに、輪じめを飾っても良いですね。
リース型の小ぶりなデザインも増えているため、お気に入りのものを選ぶとインテリアの邪魔もしませんよ。

関連記事:正月のしめ縄飾りとは?種類・縁起の良い植物・アレンジ法を解説

役目を終えた「しめ飾り」は
どんど焼きでお焚き上げしましょう

しめ飾りをはずしたあと、どのように処分すれば良いのか迷う人も多いでしょう。
基本的には、しめ飾りに限らず、お正月飾りや破魔矢等はどんど焼きで焚き上げてもらいます。

どんど焼きは、神社やお寺のほか、地域の行事で行われます。
以前は多くの地域で毎年1月15日に開催されていたようですが、近年は祭日ではなくなったこともあり、時期はばらばらです。
地域によりどんど焼きの呼び名も異なるため、自分が住んでいる地域で調べましょう。

近所でどんど焼きが行われない場合は、家庭ごみとして処分します。
その際は、塩を使ってお清めをして捨てるのがおすすめ。
モチーフに金物が使われている場合は、地域のごみ捨てのルールに従いましょう。

しめ飾りを手作りするときは
「わら」に縁起物をプラスしよう

最近では、生活スタイルやインテリアに合わせたおしゃれなしめ飾りがたくさんあります。
ハンドメイドでも販売されており、自分で作りたいと思う人も多いのではないでしょうか。

しめ飾りのデザインは、基本的に自由。
ただし、本来の意味を尊重するなら素材はわらを選びましょう。
縁起物であるモチーフにも、単なる飾りではなく、それぞれ意味があります。

モチーフモチーフの意味
  • 豊かな生活、冬を乗り越えて花が咲く
  • 家の繁栄、代々栄える
  • 豊作、五穀豊穣
南天
  • 難を転じて福をなす、厄除け、魔除け
  • 長寿、健康
  • 末広がりから開運、縁起の良い、繁栄
水引
  • 縁結び、封印、魔除け
紙垂
  • 豊作、魔除け
裏白
  • 夫婦円満、長寿、潔白
ツルカメ
  • 長寿、夫婦円満
ゆずり葉
  • 家族、子孫繁栄

上記以外にも、しめ飾りには多くのモチーフが使われています。
自分でしめ飾りを作る際には、モチーフの意味も考えて使うと、より素敵なものが出来上がりますね。

モダンな「しめ飾り」ではお花も使う!

伝統的なしめ飾りも良いものですが、しめ飾りは厳密なルールはなく自由に楽しむこともできます。
しめ飾りのデザインにお花を取り入れてもおしゃれです。

昔は自然に生えている植物を使うしかありませんでしたが、近年では管理された環境で様々なお花が育てられており、お正月の季節でも綺麗なお花が手に入ります。

蘭は高級なお花というイメージが定着していますが、花言葉は「幸せを運ぶ」なので縁起物としてしめ飾りにぴったりです。

縁起物の松竹梅の「梅」は、開運の象徴です。
寒い冬でも葉が枯れない強さの象徴として出世の意味もあります。

桜とともに日本の国花として知られる「菊」もしめ飾りには適しています。
ですが、輪菊や小菊は弔事にも使用されるため避けましょう。

葉牡丹

葉牡丹(はぼたん)は葉が重なることから「良い事が重なる」として縁起がよいとされています。
メインに使われるよりも、サブ的な飾りの位置づけで使われる事が多いです。

薔薇

バラは色の種類が豊富ですが、おめでたい紅白の「白バラ」「赤バラ」が揃っています。
セットで使うと縁起もよく華やかですね。

ダリア

ダリアも紅白のカラーがある花なので、バラと同じく紅白で使えます。
また、紫のダリアをあしらうこともあります。

ユーカリ

意外な素材として、ユーカリもモダンなデザインのしめ飾りに使われます。

古代からの伝統あるしめ飾りに加えて、モダンなしめ飾りは選択肢も広く、デザイン性も工夫のしがいがありますので、ぜひ生花を使ったおしゃれなしめ飾りをつくってみましょう!

しめ飾りを自宅で作るなら!
バリエーション豊富な花百花でお花を選ぶ

お正月の飾り、特にしめ飾りには、地域や家庭によって様々な形や色、飾りつけの違いがあります。
それぞれのしめ飾りが持つ意味や、正しい飾り方を学んだあと、実際にご自宅でオリジナルなしめ飾りを作るなら、「花百花(はなひゃっか)」をご活用ください。

当サイトでは、お正月にぴったりな、季節を感じる花材や観葉植物を簡単に見つけられます。
注文はオンラインで簡単、新鮮な商品が直接ご自宅までお届け。

ご不明点や、特別なリクエストがあれば、いつでもお花の専門家「お花コンシェルジュ」へお問い合わせいただけます。
お正月の準備を「花百花」で美しく彩りましょう!

商品一覧:「ドライフラワー」

しめ飾りを飾ってお正月を迎えよう
現代スタイルはデザイン多様

新年を迎える正月飾りは、日本の素敵な文化です。
日本の正月飾りは、伝統的な文化の一つで、近年は現代のライフスタイルに合わせたデザインのものが増え、手軽に購入することができます。

また、手作りの小ぶりなリース型のしめ飾りも人気があります。
しめ飾りは伝統的なイメージがありますが、基本的な作り方を覚えていれば、地域や家庭のルールに従って楽しめます。
お気に入りのしめ飾りを見つけて、素敵なお正月を迎えましょう。

RECOMMENDED ITEM