春になると色とりどりの花を咲かせるチューリップ。植木鉢で育てる花と言ったらチューリップを真っ先に思い浮かべる方も多いと思います。
最近はチューリップの球根を水耕栽培で育てる方法が人気なんです!
「水耕栽培って難しいんじゃないの?」
「育て方がわからないし、専用の道具が必要なんでしょ?」
水耕栽培と聞くと難しそうに思われがちですが、しっかり手順通りに作業すれば誰でも花を咲かせることができるんですよ!
この記事では球根の購入段階から、水耕栽培の始め方、注意するポイント等を徹底解説していきます!
初心者でもできる!チューリップの水耕栽培は
「春化処理」がポイント
まずは水耕栽培の難易度についてですが、球根を水耕栽培するのが難しいと言われているのは、春化処理という工程を踏まなければいけない点にあります。
野に咲くチューリップは通常、冬の時期に土の中で花を咲かせる準備をし、春の暖かい気候になったら芽を出し、花を咲かせます。この開花までの季節の移り変わりを擬似的に体験させることを春化処理と言います。
春化処理自体には特別な技術を必要としませんので、後ほどご紹介する手順で管理していけば、誰でも水耕栽培をすることができます!
チューリップ以外の水栽培が可能な球根の種類!主要3種を紹介
チューリップ以外にも水耕栽培が可能な球根の品種はたくさんあるんですよ!
ヒヤシンス
春の風物詩「ヒヤシンス」も水耕栽培に適した植物です。ヒヤシンスは3月から4月にかけて開花し、その期間は約2週間ほど続きます。花の形は筒状で、花茎の先に多数の小さな花が密集して咲きます。
ヒヤシンスの花色は非常に豊富で、青、ピンク、赤、白、紫、オレンジなどさまざまな色があります。また、ヒヤシンスは強い芳香があり、香りも観賞の楽しみのひとつとされています
関連記事:ヒヤシンスは水耕栽培で楽しもう!育てるコツから贈り方・飾り方も解説
ムスカリ
その端の咲き方から別名「グレープヒヤシンス」とも呼ばれるムスカリも水耕栽培に適した植物です。
アスパラガス科の球根植物で、春に独特な形状の小さな花を咲かせることで知られています。通常、ムスカリは3月から4月にかけて開花し、その期間は約2週間から1か月ほど続きます。
ムスカリの花は、花茎の先に小さな釣鐘型の花がたくさんつく形状をしており、ブドウの房に似た形で垂れ下がります。花色は主に青紫色が一般的ですが、白やピンクなどの色もあります。
スイセン
スイセンは、ヒガンバナ科の球根植物で水耕栽培ができます。スイセンは2月から4月にかけて開花し、その期間は品種や気候によって異なりますが、約2週間から1か月ほど続くきます。
スイセンの花は、一つの花茎の先に一輪または複数の花が咲く形状をしています。花の形は筒状で、外側に6枚の花弁が広がり、中心部にはトランペット状の花冠が特徴的です。花色は、白、黄色、オレンジ、ピンクなどがあります。
関連記事:水仙(スイセン)の花の育て方は?基本は植えっぱなしで大丈夫!
好みの球根を育てて、室内のインテリアとして飾ったり、ガーデニングしたりと植物の育生を楽しむことができます!
1日の中でも変化が見える!チューリップの水耕栽培する魅力
水耕栽培の一番の魅力は、生長を目で見て感じやすいところにあります。
球根を土に植えると根っこの部分は隠れてしまいますが、水耕栽培では常に目視することができます。球根の根は一日に数センチ伸びることもあり、毎日の変化を楽しむことができるんです!
定点カメラの高速再生で見る植物は、まるで動物のように動きますが水耕栽培ではその様子を肉眼でみているような感覚で楽しめますよ。
用意するものが少ない!チューリップの水耕栽培を始める準備
チューリップの水栽培の準備は球根を含めて以下の4つを用意したら準備完了です。
たったの4つ。これだけあれば始めることができます。
肥料は、必要に応じて液体肥料を使うのですが、生長が順調であれば使わなくても問題ありません。
容器によっては球根の位置が定まらないということもありますので、固定のためのゼリーボールやハイドロカルチャーがあると便利です。
チューリップの水耕栽培をはじめよう!球根の選び方について
球根を選ぶときは以下の点に気をつけましょう!
- 表面にカビ等の汚れがない
- 指で押してもへこまない
- 丸々太った健康そうなもの
通常の球根を使用することもできますが、初心者の方には水耕栽培専用の球根も売られています。
代用可能な容器が多い!チューリップの水耕栽培用の容器
容器は基本的にどんなものでも使用できますが、透明の容器を使うと根の生長が見やすいのでおすすめです。
お家にあるもので容器を作るのであればペットボトルがおすすめです。
ペットボトルを真ん中でカットし、先端部分を逆さにしてはめると、球根の固定もできる容器が簡単に自作できますよ!
初心者向け!水耕栽培専用のチューリップの球根
水耕栽培専用の球根は、アイスチューリップや、春化球根と言う名前で販売されています。
事前に春化処理が行われている球根で、難しい工程を済ませてあるため、はじめての水耕栽培を失敗させたくないという方は検討しても良いでしょう。
関連記事:冬に咲くアイスチューリップとは?植え方・育て方・管理方法を解説
チューリップを水耕栽培する際の手順をご紹介!
それでは、水耕栽培の手順を見ていきましょう!
?@球根の春化処理
チューリップの球根を紙袋の中に入れ、冷蔵庫で1ヶ月保管する。
?A球根の処理
表面の皮を剥く。可能であれば表面全体を剥くのが良いが、硬くて剥けない場合は尖っていない方の発根する部分だけを剥く。
?B発根までの管理
春化処理ができたら、球根の底に水が触れるくらいの高さまで水を入れ容器にセットし、日光が当たらない5?15℃の気温の場所で保管する。常に球根の底部分に水が触れているように水分量を調整する。
?C発根後の管理
1ヶ月程で発根するとすぐに芽が出てくるので、保管場所を変えて日光に当てる。直射日光を避け、通気性の良い場所に置くと根がどんどん伸びてくる。置き場所を変えると水の減りが早くなるので水切れには注意。水量は根の先が水に浸かる程度でOK。水は新鮮な方が育ちが早いので、可能な限り頻繁に入れ替えを行う。
以上の工程を経て、15?20℃の気温で育てていると2ヶ月もしないうちに花が咲きます!
関連記事:チューリップの植え方・育て方|基本は秋植え春咲き!
ポイントは春化処理!チューリップの水耕栽培
チューリップは、冬の時期を経ないと花芽をつけられない性質を持っています。冷蔵庫の中で保管することで球根は擬似的に冬を体験し、開花の準備をします。
チューリップの水耕栽培の失敗は、春化処理が十分にできていない場合がほとんどですので、1ヶ月より気持ち長めでも良いのでキチンと春化処理を行いましょう!
チューリップの水耕栽培における注意点まとめ
春化処理以外の工程での注意点をまとめました!
霜や氷に注意です。野菜室があれば温度的に理想です。
芽が出た後は通気性の良い場所に置きましょう。球根が蒸れやすいので、通気性が悪いとカビが発生する原因になります。
球根を水中に沈めてしまうと窒息してしまいます。底の部分のみ水に浸しましょう。
チューリップを水耕栽培する際のよくある質問
チューリップの水耕栽培に関するよくある質問をまとめました!
水は新鮮な状態を保っていますか?毎日の水の入れ替えや、球根がカビていないかチェックしてください。環境に問題がない場合は、春化処理が十分に行われていない可能性があります。もう一度冷蔵庫の中で保管し様子を見ましょう。
表面のカビは拭いて落ちれば問題ありませんので、一度拭き取りをして様子見しましょう。
水耕栽培する球根は、一度の開花で全ての栄養を使い切ってしまうため、再利用はできません。
水耕栽培でも楽しめるチューリップは「花百花」で選ぼう
このように、水耕栽培は実は家庭でも簡単に楽しむことができます。特に、球根の水耕栽培はその中でも人気があり、初心者の方でも手軽に取り組むことができるんです。
春を代表するお花の一つ、チューリップをより手軽に楽しむ方法としては、花束や一輪挿しとして鑑賞するのもおすすめ。豊富な品揃えが魅力の「花百花」では、高品質なチューリップを多数ご用意しております。
自宅用にも贈り物としても最適な、特別なチューリップ選びを花百花がサポートいたします。
花百花の観葉植物特設ページはこちら| 花百花 ‐hanahyakka‐