冬に咲く不思議なチューリップのことを聞いたことがありますか?このようなチューリップのことをアイスチューリップと呼び、花の愛好家たちから喜ばれています。
一般的なチューリップは2月から5月にかけて花を咲かせます。球根を秋に植え付けて、冬を越し、春になって暖かくなると開花するイメージがあるチューリップですが、アイスチューリップはそれよりも早い、12月から1月にかけて花を咲かせ始めます。
今回はそんな不思議なアイスチューリップの魅力を、植え方や育て方、管理方法といった点からご紹介していきます。
アイスチューリップは冬に咲くチューリップ
アイスチューリップとは特別な品種のチューリップを意味するのではなく、一般的なチューリップの球根を、ある特殊な方法を用いて保存し、冬に開花させたものを指します。
狂い咲きか?と疑問に思われたり、あまりに早すぎる開花に驚かれたりする方がいらっしゃると思いますが、どのような方法で冬に開花させることができるのでしょうか。
アイスチューリップが冬に咲く理由
チューリップは花が咲き終わると球根の中に新たな蕾(つぼみ)を作ります。この蕾は、夏の休眠期間を経て一定期間寒さに当たったのち、「冬が終わったな」と認識して開花の準備を始めます。
アイスチューリップでは、球根が寒さを感じたあとに開花するという特性を利用します。球根を冷蔵して保管した後に、自然の環境に戻すことで「春が来た!」と誤認させ、花を咲かせることができるのです。
アイスチューリップの特徴は通常よりも長持ちすること
冷蔵施設で保存したチューリップの球根を自然環境に戻して栽培するこの方法の特徴は、通常よりも花を長持ちさせられるという点です。これは冷蔵でいったん保存することで、生育のスピードがあがるため得られるメリットで、気温の低い冬という涼しい環境で花が咲くことで、花もちが良くなります。
一般的なチューリップは1〜2週間程度で開花期間が終わってしまいますが、アイスチューリップの場合、1ヶ月近くも楽しむことができますよ。
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アイスチューリップにする「低温処理」とは
低温処理とは、夏〜秋にかけて、球根を5℃以下の温度で一定期間保管することで、冬の寒さを経験させることです。これにより、球根は開花に必要な休眠期間を短縮し、早く花を咲かせることができます。保管期間は10〜15週程度を目安とすると良いでしょう。
鉢に植えたまま保存する方法や球根に直接寒さがあたらないように新聞紙にくるんだ状態で冷蔵保管するなどの方法があります。球根に傷がつかないように丁寧に保管しましょう。
既に芽のあるアイスチューリップは育てやすい
すでに目がでているアイスチューリップは、よほどのことがなければ失敗することはありません。芽の出ている球根は既に成長のスタートを切っており、開花に向けての成長が進んでいるためです。ホームセンターなどで購入する際は、芽の出ている球根を狙ってみてください。
ただし、特殊な処理を施してあるアイスチューリップは、一般的なチューリップの球根よりも値が張ります。一般的なチューリップの球根は安いものだと1球40〜50円で手に入りますが、アイスチューリップの1球あたりの値段は約200円くらいと5倍くらいの値段になるでしょう。
アイスチューリップの植え方
球根を植える際には、球根の先端が上になるようにします。球根の深さは、球根の高さの3倍程度にします。球根同士の間隔は、10cm以上あけます。球根を植えたら、土をしっかりと押さえて固めます。水やりは、植え付け後と芽が出た後に行います。乾燥しないように注意しますが、水やりは控えめにします。
アイスチューリップの育て方
土が乾いてしまうと球根が育ちません。鉢植えのチューリップは球根から葉が出るまでに多くの時間を要するので、水やりを忘れがちになります。土が乾かないように水をやりましょう。
花壇などへ地植えにしたチューリップは、球根が腐ってしまう可能性があるので水やりをする必要はありません。
アイスチューリップの管理方法
花が咲いたら、日当たりの良い場所に移動します。花持ちを良くするために、花がらは摘み取っておきましょう。
花が終わったら、その後は休眠期に入ります。その時期は葉を切らずに残しておき、鉢を涼しく暗い場所に置いておきましょう。これは、次の開花のために栄養を蓄えるためです。
アイスチューリップは適切な管理をすれば何年も楽しめる花です。ぜひ挑戦してみてください。
春の訪れを予感させるチューリップをお手元に
冬の寒さの中、鮮やかに咲くチューリップの美しさと鮮やかな色彩は、特別な瞬間を彩る最適な贈り物です。
幅広い品揃えが自慢の「花百花」では、様々なフラワーショップの魅力を一つのサイトで体感できるのが魅力。オンラインでの簡単注文で、新鮮なチューリップをご自宅や遠方に住む大切な方に贈りましょう。
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アイスチューリップで一足先に春を感じよう
アイスチューリップは、春の訪れを感じさせる花として人気があります。冬の間、花の色どりが少ない時期に、鮮やかな色で咲き誇るアイスチューリップは、見る人の心まで明るくしてくれることでしょう。
アイスチューリップは、鉢植えにしたときに、お部屋や玄関に置くだけで、明るい雰囲気を作り出します。チューリップは春の花であるがゆえに、鮮やかな花色や美しい花形が一足先に春の訪れを感じさせてくれます。また、寄せ植えにして大切な人にプレゼントすると喜ばれることでしょう。
寄せ植えに適している冬、春の代表的な花としては、パンジーやビオラが挙げられます。蝶のような形が可愛らしいビオラや色鮮やかなパンジーを加えることで、主役のアイスチューリップがより引き立ちます。アイスチューリップの色に合わせて、濃い色やパステルカラーなどを選べるのもうれしいポイントですね。
チューリップを束ねて花束にし、ラッピングして贈るのはシンプルで素敵なプレゼントです。異なる色のチューリップを組み合わせたり、ラナンキュラスやスイートピーといった花など、花の色の組み合わせを工夫して個性的な花束を作ることもできます。
アイスチューリップと一緒に、一足先に春を感じてみませんか?
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