春の花といえばチューリップ。子どもから大人まで親しみやすく、見ていると気持ちが明るくなりますよね。最近は種類も豊富で、花びらがフリル状の華やかなものや八重咲きのものなど品種は1万種以上あるともいわれています。
原産国はトルコやギリシャなど中央アジア周辺で、日本の気候で育てやすい花でもあります。花言葉は「博愛」「思いやり」でプレゼントにも適しています。
色は赤、白、黄色やピンクなどさまざまです。暖色系はよく見られますが、青など寒色系はチューリップの色としてあまりイメージしませんよね。
そこで今回は青いチューリップは存在するのか、花の色が決まるしくみとあわせて解説します。
青が好きな人への贈り物にチューリップ以外の青い花もご紹介します。
青いチューリップは存在しない?その理由は色素が関係している
花びら全体が青いチューリップは自然界には存在しません。もしWeb上などで見かけた場合は、青い染料を吸わせて人工的に作られたものです。
植物にはさまざまな色素が含まれ、その中で強く作用する色素が花の色となります。例えば、白のチューリップは白や黄、赤などの色素を持ちますが、その中で白が1番強く作用するため花の色が白くなります。
チューリップも青の色素「デルフィニジン」を持っていますが、作用させる機能が低いため青い花が存在しないのです。
部分的に青い幻の青いチューリップが存在する
自然界に花びら全体が青いチューリップは存在しませんが、部分的に青い花は存在します。アルバコエルレアオクラータという原種系で、「幻の青いチューリップ」という異名を持ちます。アルバは「白色の」、コエルレアは「青い」、オクラータは「目のある」という意味で、花びらの付け根が青く花先が白という上品な色合いです。
幻といわれることからもわかるように流通量が少なく、球根の価格も比較的高めです。
原種系は毎年花を咲かせるので、一度植えると適切な管理をすれば数年楽しめます。
背が低いため、ミニチューリップとも呼ばれ花束には不向きです。贈り物にしたい場合は鉢植えがおすすめです。
では青が好きな人に青ベースの花束を贈りたい場合は、ほかにどんな花があるのでしょうか?チューリップ以外のおすすめの花をご紹介します。
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青いチューリップ以外にも!贈り物におすすめの青い花
チューリップが好きな人には青い色素を吸わせたものを贈るのもいいですが、自然な姿にこだわりたいなら次のような花がおすすめです。
人気の青い花:バラ
華やかで香りもゴージャスなバラは花束の定番ですよね。青いバラは色素を吸わせたものと、品種改良や品種開発をしたものがあります。
品種改良や品種開発をしたものには2種類あります。
1つめは赤やオレンジの色素を限りなく落とすような改良で青に近づけることに成功したもの。ただし青色色素のデルフィニジンを持たないので厳密には青いバラとは認められていないようです。
2つ目はサントリーが開発した「アプローズ」で、花びらでデルフィニジンを生成できるようDNAが改良されました。紫に近い印象ですが、デルフィニジンが生成されていることが確認され、青いバラとして認定されています。
花言葉は「夢叶う」「奇跡」です。開発過程と重ねられているようですね。
人気の青い花:カーネーション
母の日の定番でもあるカーネーションにも青色があります。
こちらもサントリーが開発した品種で「ムーンダスト」という品種です。咲き方の違いや色の濃淡で6種類のバリエーションがあり「永遠の幸福」という花言葉を持ちます。
紫寄りのカラーもあるのでピンクや白とも相性がよく、組み合わせて花束にするのもおすすめ。
ちなみに、ムーンダストの売上の一部は奨学金へ寄付されるので社会貢献もできるようです。
人気の青い花:あじさい
春?初夏に見ごろを迎えるあじさいは色とりどりありますが、青いあじさいも一般的ですよね。
あじさいの青は、ブルーベリーに含まれることでよく知られる「アントシアニン」という色素と土壌が関係しています。日本の土壌はアルミニウムが含まれる酸性の場合が多く、アルミニウムとアントシアニンが結合することであじさいの青色を生み出します。
一方で、赤色のあじさいは育った土壌がアルカリ性であることが関係しています。
なお、青いあじさいの花言葉は「辛抱強い愛」です。
色のグラデーションや咲き方が八重咲きで華やかなものまでバリエーションが豊富なので、贈る相手のイメージに合う品種を選ぶのも楽しいですね。
人気の青い花:キキョウ
キキョウは秋の七草にも数えられ、家紋にも用いられるなど古くから愛されてきた花です。日当たりの良い場所に広く自生していましたが、現在は原種のものは少なく絶滅危惧種に指定されています。そのため、現在販売されているものは、品種改良により栽培されたものがほとんどです。
つぼみが風船のようになることから、欧米ではバルーンフラワーと呼ばれ、花言葉は「永遠の愛」「清楚」などの意味が含まれています。
人気の青い花:ブルースター
ブルースターは小ぶりで花束のアクセントにもなるかわいらしい花です。花びらが5枚で星型に見えることが名前の由来で、和名は「ルリトウワタ(瑠璃唐綿)」です。
欧米では男の子が生まれたお祝いに贈ったり、日本では結婚式にも使われたりすることが多いようです。
花言葉は「幸福な愛」「信じあう心」で、幸せなシーンにぴったりですね。
原産は南米で暑さに強く夏?秋まで楽しめ、寒冷地でなければ越冬も可能。比較的丈夫な品種なので切花にも適しています。
咲き始めは水色で時間とともに紫に近くなり色が変化します。切花を購入する場合は、色が薄いものを選ぶとより長く楽しめます。
人気の青い花:ネモフィラ
ネモフィラは北アメリカ原産で春に開花します。
涼やかな青が美しく、自然に枝分かれして広がるためグランドカバーや広範囲の花畑にも適しています。鉢植えではあふれるように咲かせると見応えがあります。ハーブ類の鮮やかな緑との組み合わせもおすすめです。
成長すると高さが30cmほどになるため、切り花としても楽しめます。
花言葉は「どこでも成功」「可憐」と前向きなイメージで、贈り物にもぴったりですよ。
人気の青い花:デルフィニウム
デルフィニウムはヨーロッパなどの山岳地帯が原産の多年草です。暑さに弱く夏を越せないため日本では一年草です。ラベンダーのように縦に花がつく花穂が長いタイプでボリュームがあります。
中には、枝分かれした先に一輪の花をつける品種も。
ドライフラワーにしても楽しめるデルフィニウムは、涼やかな青のイメージにぴったりの「清明」「高貴」という花言葉を持っています。
人気の青い花:ムスカリ
ムスカリは15?20cmの背丈で、ブドウのような形状の花を咲かせます。球根で植えっぱなしでも自然に増え、毎年花を咲かせます。
群生するため、春の花壇を彩る主役としても活躍するでしょう。開花時期が同じチューリップとの相性もよいため、寄せ植えもおすすめです。
花言葉は「通じ合う心」「明るい未来」なので、春の門出に贈るのもいいですね。
人気の青い花:アネモネ
アネモネはヨーロッパ南部が原産で暑い夏も休眠し乗り切ります。八重咲きの品種もあり、背丈が20?40cmほどになるためアレンジもしやすい花です。花びら全体が青いものや、白とのグラデーションのものなど、色合いが豊富なのでさまざまな花とも相性よくおすすめです。
青いアネモネの花言葉は「固い誓い」です。大切な人への気持ちを伝えるシーンにも使えますね。
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幻の青いチューリップに並ぶ美しい青い花で彩る特別な日
幻の青いチューリップ「アルバコエルレアオクラータ」は、花びらの付け根が青く上品な美しさが魅力です。
自然界には花びら全体が青いチューリップは存在しませんが、チューリップ以外なら青い花がたくさんあります。技術が進み開発された青いバラや古来のキキョウなど、形状や色も豊富です。
花束は赤やピンクなど華やかなイメージが一般的ですが、青にも濃淡があり明るい色と相性がいい花も多数あります。
花言葉も前向きなものが多いので、特別な日の贈り物にぜひ青い花を取り入れてみてくださいね。
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