2023/05/30

仏花を選ぶ際に知りたいマナー|仏壇の供花に適したお花とは

仏花とは、仏様やご先祖様などにお供えするお花のことです。
仏壇は身近なものではありますが、実際に仏花を選ぼうとすると何を選べばいいか悩む人が多いのではないでしょうか。
この記事では、知っているようで知らない仏花のマナーについて解説します。

  • 仏花に適しているお花の種類
  • 仏花を選ぶ際に知っておきたい注意点
  • 生花以外のフラワーギフト

これらについて知りたい人は、最後まで目を通してみてください。
仏花に関する基礎知識が身につき、迷わずにフラワーギフトを選べるようになります。

仏壇にお花を供える理由

仏花について解説する前に、仏壇にお花を供える2つの理由について説明しましょう。

  • 故人を偲ぶ気持ちを表現するのにお花が最適だから
  • 仏様が厳しい修行を乗り越えるイメージと重なるから

弔意は目に見えないため、それをわかりやすく表すためにお花を用いるようになりました。
またお花の生育過程を仏様の修行期間になぞらえ、敬意を示す意味もあります。

仏壇の仏花に使われるお花4選

続いては、代表的な仏花を4つ厳選して紹介します。
よく知っているものから意外なものまで、多くのお花がありますよ。

仏壇にお供えするお花といえば、やはり菊でしょう。
よく使われるのは白や黄色などです。
季節を問わず入手可能なうえ、寿命が長いことで知られています。
花びらが落ちにくいため、仏壇をきれいに保てるのもメリットですね。

カーネーション

母の日のプレゼントという印象が定着していますが、実は仏花としても人気がある品種です。
仏壇に供える場合は白いカーネーションを選びましょう。
香りや花粉がほとんどなく、扱いやすいお花といえます。

スターチス

お祝いの花束だけでなく、仏花として使われる場合もあります。
水分の含有量が少なく乾燥に強いので、暑い盛りでも花持ちが良いでしょう。

トルコキキョウ

こちらも暑さに強く、仏花の花束に好んで用いられます。
仏前に供えるなら白や紫などが一般的ですね。
八重咲きと一重咲きの2種類があり、どちらでも問題ありません。

仏壇に供えてはいけないお花

ここでは仏花に不向きなものについて簡潔に説明しましょう。

毒を持つもの

お花のなかには、有毒な種類もあります。
たとえば彼岸花や夾竹桃などがわかりやすいでしょう。
故人や仏様に対して失礼にあたるため、仏壇やお墓に供えるのはご法度です。

関連記事:クリスマスローズってどんな花?育て方から楽しみ方まで詳しく解説

棘のあるもの

お花を受け取ったご家族がケガをする危険性があるため、棘のあるバラやアザミなどはやめましょう。
その他にも、殺生を連想させるという理由もあります。
バラに関しては、棘を切り落として持参するなら問題ないでしょう。

仏壇の仏花の選び方・飾り方

仏花を選ぶ場合、知っておくべきマナーが存在します。
ぜひ知っておいてくださいね。

避けるべきお花がある

結論として、以下の2点に該当するものは避けるべきです。

匂いが強いもの

具体的には、ユリ・クチナシ・カサブランカ・金木犀などが該当します。
なかには苦手な人もいるため、注意してください。
ただし故人が好きだった場合は、喜ばれる可能性もあります。

花粉や花弁が落ちやすいもの

仏壇を汚すので好ましくないとされています。
たとえば椿・ユリ・山茶花といったものは、特別な理由がない限り避けるのが無難でしょう。

お花の生け方を知る

仏花を飾る場合、3本・5本・7本のように奇数にしてください。
本数により目安となる色が決まっています。

左右で一対とされるため、同じ花束を2つ用意しましょう。

  • 3本の場合:白、黄、紫
  • 5本の場合:白、黄、紫、赤、ピンク

四十九日までは白を中心にまとめ、それ以降は故人を想起させる色を増やしてみてください。

仏壇のお花は
生花でも造花でも問題ない

お花は枯れてしまうため、定期的に買い替えるのが面倒だと感じている人もいるのではないでしょうか。
そんな人におすすめなのが造花です。
普段は造花を飾り、法要やお彼岸などの特別な時期のみ生花にする方法もありますよ。
花束にこだわりがある場合は、あらかじめ長持ちする品種を選びましょう。

特別な日には
仏壇を華やかなお花を供えよう

常日頃から仏壇を整える必要はありませんが、お正月や命日といった機会に華やかな雰囲気にしてみるといいかもしれません。
通常よりも色数を増やして豪勢にすると、故人も喜ぶでしょう。
3千円~5千円くらいの予算があれば、立派な花束を購入できます。

≫ ≫ お供え用仏花| 花百花 ‐hanahyakka‐

仏壇の仏花を長持ちさせる方法

なるべく花の寿命を保ちたい場合、下記のような方法を試してみてください。

  • 花瓶の水に10円玉や少量の氷を入れる
  • 毎日切り戻しと水換えを行う
  • 花瓶を清潔に保つ

切り戻しとは、茎の先端を少しだけ切ることです。
花瓶の中は食器用洗剤で洗い、雑菌の繁殖を防ぎましょう。
10円玉は錆が出ていないものを選び、水に入れる前に磨くといいですね。

弔問用の仏壇の花選びに迷ったら

ここからは、弔問に持参するお花選びに悩んでいる人に向けておすすめのギフトを紹介します。
花屋で売られている仏花でも問題ありませんが、できれば喜ばれる品物を選びたいですよね

【弔問用のフラワーギフト】

  • アレンジメントフラワー
  • プリザーブドフラワー
  • ハーバリウム

以下では、これらの特徴について説明します。
ぜひ参考にしてください。

弔問用の仏壇の花
1.アレンジメントフラワー

花立てが不要ですぐ仏壇に供えられるため、非常に便利です。
手入れといっても土台のスポンジに水を足すだけなので、手間がかかりません。
おしゃれな色使いのギフトがそろっており、仏花とは思えないほどおしゃれです。
花屋にお供え用のアレンジメントを依頼し、直接届けてくれるサービスもありますので利用するのも良いでしょう。

弔問用の仏壇の花
2.プリザーブドフラワー

長期間にわたって飾っておけるプリザーブドフラワーも人気のギフトです。
お花が枯れる心配をしなくてもすむメリットがあります。
こちらも仏花でありながら上品なものが多く見受けられますね。

関連記事:仏花には長く美しさを保つプリザーブドフラワーがおすすめ

弔問用の仏壇の花
3.ハーバリウム

年配の世代だと馴染みがないかもしれませんが、最近は仏花のハーバリウムも販売されています。
ガラスの瓶に入ったお花は、まるでインテリアのような佇まいですね。
新しい形の仏花として贈ってみてはいかがでしょうか。

お花の選び方よりも
仏壇の中の故人を偲ぶ気持ちが大事

守るべきマナーがあるとはいえ、しきたりを遵守することに囚われすぎないようにしましょう。
時代とともに仏花にまつわるルールが変化しているからです。
生前に好んでいたお花をお供えするのも選択肢の1つでしょう。
何よりも大切なのは、故人が安らかに眠れるよう祈願する気持ちなのです。
ご家族と懐かしい思い出話に花を咲かせ、生前の交流を振り返る時間を持つことが大切です。

仏壇へのお花はマナーや注意点を
知ったうえで冥福をお祈りしよう

亡くなった家族や親戚の仏前にお花をお供えする人もいれば、友人や知人などへの弔問で仏花を選ぼうと考えている人もいるでしょう。
この記事を参考に、供花を選んでみてはいかがでしょうか。
生花にこだわらずとも、きれいで長持ちするフラワーギフトを選べば、故人やご家族に喜ばれるはずです。

細かい決まりはあるものの、最低限のマナーを把握しておけば問題ありません。
お困りの際は、この記事を読み返して基本的なルールを思い出してくださいね。

≫ ≫ お供え花束・アレンジメント| 花百花 ‐hanahyakka‐

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