夏は生花がすぐに枯れてしまうため、フラワーアレンジメントを飾りにくい時期です。
お花を長く楽しむためには、正しいお手入れの方法や長持ちする品種などを知っておかなければなりません。
暑さに強い品種にはどんなものがあるのか?
夏のフラワーアレンジメントに適したお花とは?
フラワーアレンジメントを長持ちさせるコツとは?
この記事では、夏のフラワーアレンジメントについて解説します。
自宅用の花材を購入したい人・身近な人にフラワーギフトを贈りたい人は、目を通してみてください。
夏のフラワーアレンジメントを
長持ちさせる方法
もともと寿命が短い生花は、夏になると余計に傷みやすくなります。
夏のフラワーアレンジメントを長持ちさせたい人は、以下で述べるポイントを知っておきましょう。
もらったらすぐにすべき2つのこと
フラワーアレンジメントを受け取ったら、まずやるべき2つの作業があります。
ラッピングのセロハンを取る
フラワーアレンジメントには、ラッピングとお花の保護を兼ねたセロハンが巻かれています。
そのままにしておくと風通しが悪いため、撤去しましょう。
花材が蒸れて湿度が高い状態だと、一気に鮮度が落ちてしまうので要注意ですね。
土台のスポンジに水を足す
特に宅配でフラワーアレンジメントを送る場合、最低限の水分しか与えられていない可能性があります。
運送中に水が漏れないための措置とはいえ、植物にとっては過酷な状況でしょう。
したがって受け取った直後に水やりするのがおすすめです。
毎日のお手入れですべき3つのこと
続いては、日々のお手入れに話題を移します。
お花も生き物ですので、手間ひまをかけてやると長持ちしやすくなります。
ここでは3つのポイントについて簡潔にまとめました。
水やりを欠かさない
植物は言葉を持たないものの、人間と同じように渇きを覚えます。
こまめにお花の状態を確かめて、乾燥していると感じたら水を与えましょう。
根元のスポンジに触れてみて水気が足りなければ、給水すべきタイミングだと考えてください。
スポンジが乾ききってしまうと、いくら水をやったところで生花に水分が行き届かなくなります。
日中に霧吹きでお花や葉の表面に水を吹きかけるといいですね。
傷んだお花を除去する
フラワーアレンジメントには様々な種類のお花が混ざっています。
種類によっては長持ちせず、すぐに枯れてしまうかもしれません。
傷んだお花を見つけたら、すぐに取り除いてください。
枯れた花材を放置すると見栄えが悪いだけでなく、他の元気なお花にまで雑菌が移ってしまう可能性があります。
延命剤で切り花を長持ちさせる
水を交換する際に、ほんの少し延命剤を混ぜることをオススメします。
そうすると水中で雑菌が繁殖しにくくなり、鑑賞できる期間が長くなるのです。
延命剤はホームセンターやオンラインショップなどで購入可能ですので、試してみてください。
フラワーアレンジメントに
適した置き場所
フラワーアレンジメントをもらったら、どこに置くべきか悩む人が多いのではないでしょうか。
以下では3つの置き場所を紹介します。
空気の循環があるところ
まず推奨したいのが、空気の通り道になっているところです。
新鮮な空気を欲するのは人間だけではありません。
なるべく換気できる場所に置くと、お花も生き生きとした状態を保てます。
したがって玄関やトイレなどは避けるのが無難でしょう。
適度に日陰ができるところ
「お花なんだから日当たりの良い場所が最適では?」と考えるかもしれませんが、実はそうではないのです。
確かに日差しも必要とはいえ、直射日光が当たる空間はNG。
なぜなら水温が上昇し、雑菌の温床になるからです。
お花にとっては、ぬるま湯に浸かっている状況に等しいといえるでしょう。
エアコンや扇風機の冷風が直撃しないところ
暑い場所がダメなら涼しいところに置けばいい。
そう思う人もいるでしょう。
しかしまたしても注意すべき点があるのです。
具体的に述べると、冷たい風を直接当ててはいけません。
人間の肌が乾燥するのと同様、花材の表面から水分が蒸発する原因になります。
お花は非常に繊細ゆえ、取り扱いには注意してください。
【6月】
フラワーアレンジメント向きの品種
ここからは、夏のフラワーアレンジメントに適した花材を紹介します。
まずは6月のお花からみてみましょう。
アジサイ
梅雨の時期といえばアジサイです。
紫や青などの涼しげな色は、じめじめした季節にぴったり。
毎日茎を切り戻して水を交換すると長持ちしますよ。
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カラー
結婚式のブーケにも使われる人気の品種です。
すらりとした形が美しく、清々しさを感じさせてくれます。色のバリエーションも豊富でナチュラルなホワイトをはじめ、ピンクやグリーン、レッドなど様々です。
春から初夏にかけて旬を迎えますが、年間を通じて入手可能。
シャクヤク
「立てばシャクヤク」と言われるように、美人の代名詞にも用いられるお花です。
蕾も美しく、花が開くとより一層豪華さが増し魅力的な容姿です。また芳醇な香りが特徴で、香水の原料になります。
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【7月】
フラワーアレンジメント向きの品種
続いては、7月のフラワーアレンジメントに適している花材を紹介します。
暑さが増してくる時期には、丈夫で長持ちする種類がおすすめですね。
トルコキキョウ
暑さに強く花もちが良いため、仏花としても活躍します。
アレンジできる生花のひとつとして欠かせません。
一重咲きや八重咲きなどの種類があります。
クルクマ
幾重にも花びらが重なっているように見えますが、花弁に見える部分は苞(ほう)と呼ばれる部分です。
南国の雰囲気をまとっており、夏のフラワーアレンジメントにぴったり。
ピンクッション
剣山に似た特徴的なシルエットを持つ、南アフリカ原産のネイティブフラワーです。
暑さへの耐性は折り紙付きで、ドライフラワーに加工しても楽しめますよ。
【8月】
フラワーアレンジメント向きの品種
最後に紹介するのは、8月の花材です。
酷暑にも耐えられる丈夫で強い種類を厳選しました。
ヒマワリ
夏を代表するお花といえばヒマワリでしょう。
圧倒的な存在感があり、フラワーアレンジメントの主役として活躍します。
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リンドウ
自然界では珍しく、ブルーのお花を咲かせる日本原産の品種。
仏花の印象が強いかもしれませんが、切り花としても使われています。
過酷な暑さの中でも2週間ほど鮮度が持続します。
オリエンタルリリー
初夏から夏が旬で、暑さを吹き飛ばしてくれそうな存在感が魅力です。
フラワーアレンジメントにふさわしい大輪のお花を咲かせ、エキゾチックなオーラを放ちます。
夏のフラワーアレンジメントを
楽しもう
暑い時期に生花のアレンジメントを飾ると、ほんのわずかでも爽やかで涼しく感じられるのではないでしょうか。
生花が傷みやすい時期とはいえ、丈夫で強い品種を選べば問題ありません。
自宅にフラワーアレンジメントを置きたい、あるいは身近な人にフラワーギフトをプレゼントしたい人は、この記事を参考にしてみてください。
お花のある生活を始めるきっかけになるかもしれません。
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