念願の一戸建てを建てたり、新築マンションを購入したご友人・知人がいれば、新築祝いにお花を贈られる方も多いでしょう。
お花は、明るく真新しい新築の部屋に、彩りを添えてくれます。
歩み始めた新しい暮らしにエールを送る気持ちを、わたしたちに代わって伝えてもくれます。
このページでは、家の新築記念に花を贈ってお祝いしたいと考えている方に向け、お花選びのポイントやおすすめの花の種類、贈り方のスタイルなどを解説します。
新築祝いに贈る花ギフトの予算相場や熨斗の書き方など役立つ情報もお伝えします。
ぜひ参考にしていただき、贈る方も、贈られる方も喜んでもらえる新築のお祝いになればと願っています。
縁起のよさと膨らむ夢 新築祝いに花が喜ばれる理由
新築の家にとって、花は縁起の良いアイテムです。
新しい暮らしへの応援となる前向きな花言葉を持った花は、新築のお宅に贈るにふさわしいものですし、観葉植物や贈り物の定番「胡蝶蘭(こちょうらん)」に代表される鉢植えの花は「家に幸せが根付く」という縁起の良い意味を持っています。
花はその場を明るくさせます。新築の家は家具が揃っていないことも多く、どうしても寂しい印象になりがちですが、色とりどりの花を飾ると雰囲気が明るくなり、その場が華やぎます。
花はまたその場を明るくするだけでなく、見る人の心も明るくしてくれます。
花を見るだけで人は心を落ち着かせ、幸せな気持ちになれるものです。
新しく清々しい居住の場を得た幸福感とお花の効果で、これからの新しい暮らしへの期待や夢を大きく膨らませることになるでしょう。
新築祝いに花を贈るタイミングは?
新築のお祝いに花を渡すのは、建物の竣工後、初めて新居に招かれたタイミングが最もスマートです。
特に招かれなくとも、新居を訪問することはあると思います。その時にお祝いの花を持参しましょう。
ただし、引越し当日からしばらくは、荷物の整理や各種手続き、近隣への挨拶などで多忙な時期ですので、特段の理由もなく慌てて訪問することはありません。
訪問する機会がなければ、配送を手配してお祝いの品を贈りますが、引越しから半月から1か月後、遅くとも2か月までには届くようにしましょう。
早すぎても、遅すぎても失礼に当たることを覚えておいてください。
相手が六曜を気にされる方の場合は「大安」の日を選んで贈るのがベスト。「友引」や「先勝」も悪くありません。「仏滅」や「赤口」は避けましょう。
新築祝いに人気の花は?
胡蝶蘭をはじめ、新築祝いにふさわしい花、人気の花をご紹介します。
胡蝶蘭
胡蝶蘭は、お祝い事の定番のお花です。整列した大振りの花と茎の曲線が上品で高級な印象があり、文字通り蝶が宙を舞うようにみえる優雅なお花です。
その華やかさと気品ある存在感から、新築祝いの花としてもたいへん人気があります。
企業の受付や応接室などビジネスの場面に置かれている印象がありますが、一般住宅の和室にも洋室にもなじみ、その優美な姿は幅広い年代の方に愛されています。
胡蝶蘭は鉢植えのスタイルで贈られることが多く、水やりをすれば1〜2か月程度お花を楽しむことができます。
カラーバリエーションも幅広く、定番の白やピンクのほかに、中心が赤で花びらが白で紅白といった品種もあり多彩です。
花言葉は「幸福が飛んでくる」。新築されたお宅の幸せを祈るにはぴったりです。
大輪の胡蝶蘭は、花のついた株の本数が値段に直結します。その本数を「〇本立ち」と表現し、数が多いほど高価になりますが、たとえば個人宅の新築なら「3本立ち」、新社屋の落成なら「5本立ち」といったように、状況と用途に合わせ本数を選びます。
また、小輪(マイクロ)、中輪(ミディ)と呼ばれるタイプの商品もあり、新築マンションへの入居祝いなどに向いています。
まだある、新築祝いにおすすめの花
胡蝶蘭のほかにも、新築祝いにふさわしいお花をご紹介します。
カサブランカはユリの一種で、豪華な白い花を咲かせます。花もちもよく、プレゼントの花としてたいへん人気があります。その名前はスペイン語で「白い家」の意味があり、新築の家にはぴったりのイメージです。
ダリアは、鮮やかに咲き誇る大輪の花が魅力です。その存在感の高さから新築祝いでも人気の花をとなっています。
ガーベラとトルコキキョウはともに「希望」という花言葉を持ち、まさに希望に満ちあふれた新築のお祝いにふさわしい花とされています。
なお、新築祝いに赤い色の花を贈るのは、火事を連想させるとしてタブーとなっています。注意しましょう。たとえばバラの花は新築祝いにもふさわしい花のひとつですが、赤いバラの花は避けます。
関連記事:胡蝶蘭 お祝いに贈る幸福の花
新築祝いに贈る花のスタイルは?
鉢植え以外のスタイルで新築祝いのお花を贈り、楽しんでもらう方法を紹介します。
花束・アレンジメント
生花を使った花束(ブーケ)は、予算に合わせてサイズを選ぶことができます。受け取った後、花瓶に入れることで場所を問わず飾ることができます。
フラワーアレンジメントは、吸水性のあるスポンジを花器の中に設置し、そこにお花を挿すもので、そのまま飾れるので花瓶は不要です。
プリザーブドフラワー・ハーバリウム
生花が一番きれいな状態を保てるように加工したプリザーブドフラワーは、水やりなどの手間が必要なく、長い間きれいな状態を楽しむことができます。
プリザーブドフラワーやドライフラワーを使い、透明なボトルの中に美しい花を咲かせるハーバリウムはそのデザイン性の高さで人気です。インテリアアイテムとしても好適で、新築祝いの贈り物としてはとても良い選択です。
ただしどちらも、胡蝶蘭の鉢植えに比べカジュアルな贈り物になるため、ビジネス上の付き合いなどフォーマルな場面には不向きです。
関連記事:お祝いの花 ギフトシーン別の選び方やマナー
新築祝いには観葉植物もおすすめ
新築祝いのプレゼントには、観葉植物もおすすめです。
室内にグリーンがあるだけで、新居の雰囲気を良くすることができます。上手に育てると何年もきれいな状態を保つことができ、インテリアにも最適です。
「青年の木」と呼ばれるユッカ、「幸福の木」と呼ばれるドラセナ、金運を高めるとされる「パキラ」、切れ込みが入ったようなユニークな葉を持つ「モンステラ」、ハート形の大きな葉を持つ「ウンベラータ」などが人気です。
関連記事:初めて選ぶ観葉植物!置き方のポイントとおすすめ種類を一挙紹介
新築祝いに花を贈る 予算相場は?
贈る相手との関係性で相場が決まります。
職場の同僚や親族など複数人で購入する場合には相談して、無理のない範囲で贈りましょう。
家族・親族の場合
家族など親しい関係の場合には1万〜3万円が目安です。定番の胡蝶蘭でも3本立ちで、30〜35輪ついた存在感のある立派なものを選べます。
友人・同僚の場合
友人などに贈る場合は5千円〜1万円が目安です。カトレアやオンシジュームのようなカラフルなお花がおすすめです。
新築祝いの「熨斗(のし)」の書き方
お祝い事の贈り物には、熨斗(のし)をつけるのが日本のしきたりです。
結婚・出産祝い、開業・開店祝い、昇進・退職祝い、還暦・喜寿・米寿などの長寿の祝い、またお返し(内祝い)にも熨斗をつけます。
新築祝いを贈る際にも熨斗をつけるのがマナーだと覚えておきましょう。
熨斗(熨斗紙)の上段には名目を書きます。
新築祝いの場合には「祝御新築」「新築御祝」、または単に「御祝」と書いてもかまいません。
下段は贈り主の名前を書きます。名字のみでも問題ありません。
連名で記す場合は3人までが目安で、4人以上の連名にする場合は別紙に書きます。
水引は、お祝い事では必ず紅白のものを使用し、新築祝いは何度あっても良いお祝いなので結び直しができる「蝶結び」にします。
新築祝いは、花にはメッセージを添えて
新築祝いに贈る花にはメッセージを添えましょう。購入したお店でお願いすればメッセージカードをつけてくれます。短くても一言あるだけで、おめでとうの心が伝わります。
まずは、「念願のマイホームおめでとう」などのお祝いの言葉から始めましょう。
内容は相手によりますが、「お子さんが元気に走り回れるね」など家の広さをほめたり、「公園が近くにあっていいね」など、地域をほめる言葉が喜ばれます。
食事会などに誘われて新居に訪問する場合は「お招きいただきありがとう」などの言葉があってもいいですね。
まとめ
新築祝いにお花を贈る際のマナーや予算などをご紹介しました。お祝いの場にお花があるだけで、華やかさを加えるだけでなく、贈る側も受け取る側も幸せな気分になれますよね。
胡蝶蘭は新しい門出をお祝いするのにふさわしい花ですが、相手の趣味や好みなどもありますので、カサブランカやトルコキキョウなども候補にあげてみてください。
また、鉢植えや花束だけでなく、アレンジメントやハーバリウムといったフラワーギフトのスタイルも検討してみましょう。新築祝いには観葉植物もおすすめです。
家は「人生最大の買い物」ともいわれます。ある意味、人生における偉業を成し遂げた友人を、花を贈って称えましょう、
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