2024/06/26

正月には松飾りが欠かせない!玄関に飾る際に確認するポイント

正月に欠かせない飾りのひとつである「松飾り」。

「松飾りを玄関などに飾ることは知っているけれど、いつ飾るの?」「松飾りの飾り方に決まりはあるの?」「そもそも松飾りってどのような物なの?」など、分からないことも多いですよね。

松飾りは、正月に帰ってくる年神様を迎え入れるための目印になる、大切な正月飾りです。

この記事では、松飾りとは一体どのような物なのか、松飾りの由来や意味を紹介します。また、松飾りを飾る際のポイントも合わせて解説します。

松飾りの由来や意味を知ることで、より正月を気持ちよく迎えられるでしょう。
ぜひ参考にしてみてください。

松飾りとは一体どのような物なのか?年神様の目印

松飾りとは一体どのような物なのか?年神様の目印

松飾りは、お正月に門や玄関、庭、また家の中に飾ります。
特に門や玄関に飾るものを「門松(かどまつ)」と言います。

日本古来の行事である正月には、毎年「年神様」が帰ってくると言われています。
年神様が帰ってくると「1年の豊作や無病息災、子孫繁栄などがもたらされる」と、古くから伝えられています。

年神様の依代(よりしろ)となるものが松飾りです。依代とは神霊が依りつくもので、松飾りはその対象となります。

常緑樹である松は、冬も枯れずに青々としていることから長寿を象徴する縁起物とされています。また、松には神様が宿っていると古くから信じられています。

その神聖な松を用いた飾りを飾ることで「年神様を迎える準備ができています」と伝えているのです。

年神様は依代となる松飾を目印に降りて来るとされています。

関連記事:正月飾りとは?知っておきたい門松・しめ縄の飾り方まとめ

松飾りを飾る期間は一般的に12月13日〜1月7日

松飾りを飾る期間は一般的に12月13日〜1月7日

松飾りはいつ飾るのが良いのでしょうか?飾る期間には地域差があったり、飾るのを避けた方が良い日もあります。
以下で詳しく見ていきましょう。

一般的に言われている期間

一般的に言われている松飾りを飾る期間は、12月13日〜1月7日です。
すす払い(大掃除や厄払いなどの行事)が終わり、正月を迎える準備を始める正月事始の時期に松飾りも飾り始めます。
そして、正月の年神様が滞在している松の内の期間(1月1日〜1月7日)を過ぎてから、松飾りを下げます。

地域によって飾る期間が変わる

松飾りを飾る期間には、地域差があります。
東北や関東、九州地方は1月7日まで、関西地方は1月15日までとされています。
松飾りはそれぞれの地域の習慣に合わせて飾ると良いでしょう。

飾るのを避けたい時期

松飾りを飾るのを避けたい時期は、12月29日と30日です。
12月29日は、9の数字が「苦」を連想させるため凶日と言われています。
12月31日は「一夜飾り」とされ、年神様に失礼に当たると言われています。一夜飾りとは、一夜だけ飾った松飾りを指します。

気持ちよく新年を迎えるためにぜひ覚えておきましょう。

松飾りの飾り方は左側に「雄松」右側に「雌松」

松飾りの飾り方は左側に「雄松」右側に「雌松」

ここからは、松飾りの飾り方を解説していきます。

松飾り(門松)は年神様を迎え入れるために飾るため、家の門または玄関に置きます。
松飾りの松は「雄松」と「雌松」と分かれています。木は黒っぽく葉が硬くて長いものが雄松、木は赤茶色で葉が柔らかく短いものが雌松です。

松飾りを対で飾る時には、門や玄関を正面に見て左側に雄松、右側に雌松を置きましょう。

関連記事:玄関を華やかにする正月飾り!飾る際のポイントについて解説

松飾りに用いられている黒松の種類

松飾りに用いられている黒松の種類

松飾りに用いられている松には、様々な種類が存在します。
「雄松」と呼ばれる黒松について、それぞれの特徴をご紹介します。
同じ松でも枝葉の形状や色、大きさに特徴があるので、飾りたい松飾りのイメージに合った松をぜひ見つけてみてください。

若松(わかまつ)

若松は、一本で真っ直ぐ上に向かって成長していく松です。密集した環境で3〜4年育てられ収穫されます。松の中では最も生産量が多く、花屋で見かける松の多くは若松です。
松飾りなどの正月花に幅広く用いられています。

三光松(さんこうまつ)

三光松は、新芽を剪定して葉をきれいに整えた松です。短い葉が分かれた枝に密集している様子には上品さがあります。正月花のアレンジメントにも多く用いられています。

からげ松

からげ松は、若松と同様に一本で真っ直ぐ上に向かった形状が特徴の松です。脇芽が出ておらず、枝が短くすっきりしている点が若松と異なります。
枝葉が扱いやすいため、アレンジメントに向いています。

小松(こまつ)

小松は、自然に近い形で育てられ、3年〜5年で収穫されます。脇芽などが剪定されているため枝は扱いやすく、松飾りの他にも正月花のアレンジメントにも用いられます。

根引松(ねびきまつ)

根引松は、名前の通り根が残った状態で収穫された松です。「根付く」「地に足がつく」との意味があり縁起が良いと言われています。根引松は主に関西で用いられています。

寿松(じゅしょう)

寿松は八房品種の黒松で、一箇所から密集して芽吹く短い葉が特徴です。
松飾りの他にも盆栽としても多く用いられています。

紅孔雀松(べにくじゃくまつ)

紅孔雀松は、葉に斑が入っているのが特徴です。夏の高温期は黄色の斑が、冬の低温期には赤色に変化します。斑入りの松はモダンな印象で洋風なアレンジメントにも向いています。

関連記事:正月飾りで縁起を担ごう!飾り付けに使われる花について解説

関連記事:お正月は縁起が良いお花のアレンジメントで玄関を華やかに!

松飾りに用いられる赤松について

松飾りに用いられる赤松について

「雌松」と呼ばれる赤松は、名前の通り樹皮に赤みがあります。
黒松よりも枝が細く、葉も短いのが特徴です。赤松の中には「蛇の目松」という、斑入りの品種もあります。

松飾りに用いられる五葉松について

松飾りに用いられる五葉松について

五葉松は、日本各地に自生する日本固有の松です。5つの松葉を持つことから五葉松と呼ばれています。
古くから庭木や盆栽など鑑賞松として用いられており、日本人に馴染み深い松です。

松飾りに用いられる大王松について

松飾りに用いられる大王松について

大王松は、北アメリカ原産の松です。葉の長さは40〜60センチと松の中で最も長く、樹高も20メートル以上に育ちます。
存在感のある大王松は、松飾りや正月花のアレンジメントに多く用いられています。

まとめ

このページでは、正月飾りに欠かせない「松飾り」について解説しました。

松飾りは正月に年神様を迎えるために飾る、大切な正月飾りです。
松飾りを飾る時期は、一般的には12月13日〜1月7日の間とされています。地域によっては1月15日まで飾る習慣があるため、お住まいの地域の習慣を確認しておきましょう。

松飾りには様々な種類の松が使用されており、それぞれ特徴が異なります。好みの松を見つけて松飾りを選んでも楽しそうですね。

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