2024/06/13

正月飾りとは?知っておきたい門松・しめ縄の飾り方まとめ

日本のお正月としてよくイメージされるのは、門松やしめ縄などの正月飾り。
新しい年を迎えるために、年末から準備する正月飾りには、それぞれ意味があり、また飾り付ける期間も決まっています。

伝統的な行事や風習は、少しずつ失われていますが、お正月の華やかさを彩る正月飾りは、残しておきたいものです。

そこで本記事では正月飾りについて、その意味や飾り方、飾る期間について解説します。
伝統を踏まえながら、おしゃれで可愛いしめ飾りの作り方や門松の作り方等も紹介しています。
子供と一緒に正月飾りを作ってみたい方はもちろん、いつもと少し違うお正月を迎えたいという方、正月飾り自体に興味のある方も、ぜひ最後までご覧ください。

正月飾りを飾る際のポイント

正月飾りを飾る際のポイント

正月飾りとは、お正月に年神様をお迎えするための目印です。
年神様だけではなく、お正月にいらっしゃるお客様へのおもてなしとしても、季節感のある正月飾りは欠かせません。

正月飾りの飾り方

正月飾りにはそれぞれ決まった飾り方があります。

まず「門松」は、年神様が家にやって来られるときの目印ですので、玄関先や門の両脇に置きましょう。

「しめ飾り」は、現世と神域を区別する結界となり、しめ飾りの内側は神様が安心して滞在できる神聖な場所だということを示すもののため、玄関先の高い位置に飾るのが基本です。

また「鏡餅」は、年神様の依り代(宿る場所)であり、霊力が宿るとされる稲からできた神聖な食べ物と考えられてきました。
三宝(さんぽう)に半紙や奉書紙を敷いた上に置き、神様に来ていただきたい場所、例えば玄関・居間・それぞれの部屋などに飾りましょう。

正月飾りを飾る時期

正月飾りは、12月13日の「事始め」の日以降に飾ります。
一般的には、クリスマスが過ぎてから飾ることが多く、最も飾り付けに良い日は、末広がりの「八」が付いている12月28日とされています。

ただし、次の2日間は縁起が悪いと言われていますので、避けた方が無難です。

12月29日…「二重苦」という読みができるため
12月30日…一夜飾りは神様に失礼なため

正月飾りを片付ける時期

一般的には、門松は1月7日、しめ飾りも1月7日、鏡餅は1月11日に片付けます。
しかし、地域によって異なる場合もありますので、それぞれの慣習にのっとった日にちに片付けましょう。

正月飾りを片付けるときは、紙や新聞紙で包み、塩や酒でお清めをします。
その後、神社などで行われる「どんど焼き」でお焚きあげをしてもらうか、一般ごみとして処理しましょう。

関連記事:玄関を華やかにする正月飾り!飾る際のポイントについて解説

正月飾りの飾りつけに使われる花は?

正月飾りの飾りつけに使われる花は?

正月飾りには、お正月にふさわしいお花が使われています。
どちらも華やかな雰囲気をもたらすお正月とお花には、どんな関係があるのでしょうか。

正月飾りと植物

正月飾りで使われている代表的な植物には、それぞれ縁起の良い意味があります。
しめ縄や鏡餅で使われている植物は、次の通りです。

ウラジロ(裏白)…左右に広がる2枚の葉の様子から「夫婦円満」・葉の裏が白いことから「純白な心」白髪をイメージすることから「長寿」
ユズリハ(譲葉)…若葉が芽吹くと古い葉が一斉に落ちることから「親から子へ世代が移る」「子孫繁栄」
ダイダイ…一度実がなると、数年は木から落ちないことから「代々栄える」

また、門松に使われる松・竹・梅には、次のような意味があります。

松…常緑樹で1年中青々としていることから「不老長寿」
竹…冬でも枯れることがなく、風が強くても折れずに真っすぐに成長する姿から「生命力」「長寿」
梅…春になるとほかの花よりも早く咲くことから「開運」「出世」

正月飾りには、年神様とお客様をお迎えするおもてなしであるとともに、家族の願いがこもっているのです。

関連記事:正月飾りで縁起を担ごう!飾り付けに使われる花について解説

正月飾りを手作りするポイント

正月飾りを手作りするポイント

正月飾りは、時期になるとさまざまな種類のものが販売されますが、手作りすることも可能です。

作るときには、次の2点に気を付けることが大切です。
お正月らしい色の組み合わせや彩り
季節に合ったお花の組み合わせ

一番のポイントは、あなたの家の雰囲気に合った正月飾りにすることです。
伝統的な正月飾りも良いですが、おしゃれなマンションならモダンな正月飾りにするなど、家の個性に合わせましょう。

材料選びもポイントです。本物の植物を使う以外に、布や紙を利用する方法や100円ショップを利用するという方法もあります。
工夫を凝らした手作り飾りで、いつもと違ったお正月を迎えましょう。

関連記事:手作りの正月飾りで新しい1年を迎えよう!DIYのポイントを解説

正月飾りにもぴったりのフラワーアレンジメント

正月飾りにもぴったりのフラワーアレンジメント

正月飾りとともに、お正月に合ったお花を使ったフラワーアレンジメントもおすすめです。
お正月にふさわしい、縁起の良い意味をもつお花には、松竹梅の他にも次のような種類があります。

千両・万両・南天

どれも冬に小さくて縁起の良い真っ赤な実をたくさんつける植物です。
千両・万両は、名前自体が金運をイメージさせ、一段と縁起が良い植物とされています。
南天は「難を転ずる」という意味があるとされ、「魔除け」になるとして用いられることが多い植物です。

蘭はとても上品な姿をしており、高級感があります。そのため、お正月を華やかに彩るお花として、生け花やアレンジメントにもよく利用されているんですよ。
おすすめは、胡蝶蘭・シンビジウムです。どちらも様々な品種がありますので、飾りたい場所に合わせて選べます。

中国では、菊は「不老不死」の薬とされていたため、「長寿」の象徴とされています。
長寿を願うお正月にもよく使われるお花ですが、お供えのイメージがある大輪の菊は避けておいた方が無難です。
スプレーマムやピンポンマムなど、可愛い小型の菊ならお正月にふさわしいのではないでしょうか。

葉牡丹

葉牡丹は、葉の色が紅白になることから、縁起が良いとされています。
縁起の良い牡丹が高級だったためにその代わりとして利用されたアブラナ科の植物です。
葉が重なり合っている姿から、「良いことが重なる」という意味もあります。

生け花やアレンジメントよりも、鉢植えで飾ることが多いですね。

福寿草

福寿草は、旧暦のお正月の頃に咲くお花で、「春告げ草」とも呼ばれています。
咲いている期間が長いことから「長寿」や「幸福」をイメージさせ、お正月をお祝いするお花として定着しています。

また、「元日草」や「朔日草」とも呼ばれ、まさにお正月にふさわしいお花です。

関連記事:お正月は縁起が良いお花のアレンジメントで玄関を華やかに!

正月飾りに!自宅でできる門松の作り方

正月飾りに!自宅でできる門松の作り方

正月飾りとして、玄関わきに飾る門松を手作りするには、どのようにすればよいのでしょうか。まずは門松について解説します。

「松飾り」とも呼ばれる門松とは

門松は「松飾り」とも呼ばれ、玄関先に飾る正月飾りです。
年神様が訪問されるときの目印の役目があり、長寿を連想させる縁起物の竹と神様が宿る依り代となる松で作ります。

門松の作り方

門松作りには、次の材料が必要です。
青竹
シュロ縄
土台用の缶など
ビニールテープ
針金

門松1つにつき、青竹は3本用意しましょう。
長さが7:5:3になるようにカットし、土台の缶などに青竹を立てて、砂を入れて固定します。その後、松や南天、水引などで飾り付けて出来上がりです。

土台にこもをまくと本格的な門松に見えますし、土台をペットボトルにすれば、可愛いミニ門松になります。

子供と一緒に手作りするなら、トイレットペーパーの芯や牛乳パックを利用した門松を作っても楽しいですよ。飾りは、折り紙で作ったり、水引を利用したり、きれいな和紙を利用したりしても素敵な門松が出来上がります。

あなただけの松飾りが出来上がったら、さっそく飾りましょう。

関連記事:正月に向けて門松を飾りたい方へ!門松の作り方について解説

正月に飾る松飾りのマナー

正月飾りには飾る期間が決まっており、一般的には12月13日以降に飾り、1月7日には片付けます。地域によって、飾る期間が少し異なっていますので、それぞれの地域での情報を調べてください。

飾り付けを避ける日もあり、そちらは全国的に同じ日のようですので、覚えておきましょう。

12月29日 苦を連想させるから
12月30・31日  一夜飾りとなり、年神様に失礼だから

この2日間を避けて、あなたの都合の良い日に飾れば問題ありません。
手作りの門松:松飾りを飾って、年神様をお迎えしましょう。

関連記事:玄関にしめ飾りを飾って素敵な1年を迎えよう!ルールと種類を解説

正月に飾る「しめ飾り」って?

正月に飾る「しめ飾り」って?

しめ飾りは、玄関や神棚に飾って結界を示す正月飾りです。

しめ飾りの内側は神聖な場所ですから、年神様にゆっくりと滞在していただけるように準備します。

同じような正月飾りに「しめ縄」がありますが、これはしめ飾りの原型だと思ってください。「しめ縄」に縁起の良い飾り物を付けたのが、しめ飾りです。

ですので玄関には、華やかなしめ飾り、神聖な神棚にはしめ縄を飾るなど、使い分ける場合もあります。

しめ飾りも、門松と同じように、12月13日以降から1月7日までの期間に飾るのが一般的です。

関連記事:世界に1つだけのしめ飾りを作ろう!ゼロからわかる作り方

正月のしめ飾りは自宅で手作りできる?

正月のしめ飾りは自宅で手作りできる?

門松と同じで、しめ飾りも簡単に手作りできます。
材料は、100円ショップでも揃えられますので、ぜひ手作りに挑戦してみてください。

しめ飾りの作り方
しめ飾りを作るために必要な材料は、次の通り。

しめ縄作り用の藁や紙紐
グルーガン
ワイヤー
ペンチ
水引や造花など(お好みで)

土台になるしめ縄を藁や紙紐で編んだら、ワイヤーやグルーガンで飾りを付ければ出来上がりです。

しめ縄がうまく作れなかったり、適当な材料がそろわなかったりするときには、通販サイトを利用してみましょう。しめ飾り作りのキットや彩り豊かなしめ縄、バラエティーに富んだしめ縄関連の飾りが特集されていることもあります。

お気に入りの材料で、ぜひあなただけの素敵なしめ飾りを作ってみてください。

まとめ

本記事では、正月飾りの意味や手作りの方法などについて紹介しました。
正月飾りは、年神様をお迎えする大切な行事であるとともに、お正月を彩る素敵な装飾でもあります。
伝統的な正月飾りや少し個性的な正月飾り、それにお正月にふさわしいお花を飾れば、いつもよりもグッと華やかで楽しい1年が始まる予感がしますね。

いつもと変わらない暮らしも、ほんの少しのアレンジだけで、新鮮な風景に変わるのです。
来年は、そんな新鮮で幸せなお正月をお迎えください。

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