2023/11/15

スイートピーの育て方!水やり・肥料・注意すべき病気・害虫も詳しく解説

スイートピーは甘い香りと可愛らしい見た目で咲くお花が特徴的なマメ科の植物です。イタリアのシチリア島が原産で、温暖な気候に適しています。

色のバリエーションも多いうえとても華やかなスイートピーには、各産地のオリジナル品種も数多くあります。特に宮崎県はスイートピーの大産地です。

オリジナルの品種開発が活発に行われています。豊富な品種が魅力のスイートピーは、家庭でも育てることが可能です。今回は、初心者の方でも挑戦しやすいガーデニングでのスイートピーの育て方に関する情報を、一覧で詳しく解説していきます。

スイートピーを育てる基本は簡単!初心者にもおすすめ

スイートピーの基本的な育て方は、種まき・水やり・適度に芽を摘む摘芯です。他の植物を育てたことがある方は、特に抵抗なく始めやすいのではないでしょうか?

押さえておくべき注意点さえ守れば、初心者の方でも簡単に綺麗な花をつけられることでしょう。まずはスイートピーの3種類の品種と、植えるタイミングをご紹介します。

スイートピーは3種類の品種で植える時期が異なる

スイートピーは、開花時期によって3種類の品種に分けられます。4〜6月に開花する「春咲き品種」、6〜8月に開花する「夏咲き品種」、冬〜早春に開花する「冬咲き品種」があり、開花の時期に合わせて植える時期も異なってきます。それぞれ詳しく説明します。

春咲き品種

春咲き品種は、その名の通り春に花をつけるスイートピーです。4月から6月にかけて開花します。春先品種はスイートピーのうち最もポピュラーなタイプと言え、秋頃に種をまき苗の状態で越冬させ、春頃に植えつけていきます。

夏咲き品種

夏咲き品種は、6月から8月にかけて開花する品種です。スイートピーには一年草と宿根草がありますが、夏咲品種には宿根草が多くなっています。夏咲き品種は、店頭で「サマースイートピー」として販売されることもあり、さまざまな種類が楽しめます。

冬咲き品種

冬〜早春に流通する冬咲き品種のスイートピーは、主にプロの生産者が温室で育てているものです。一般の家庭で育てるのには、少し難しい品種とも言えます。冬咲き品種のスイートピーはプロの手によって大切に栽培され、主に切り花用として生産されています。

スイートピーをご家庭で育てるには、春咲き品種が最もおすすめと言えます。初心者の方は、まず春咲き品種から初めてみてはいかがでしょうか?

関連記事:スイートピーの花言葉とは?色別の花言葉や特徴を解説

スイートピーを植える際に準備するもの

スイートピーを育てる前には、下記のものを準備しましょう。

・種、苗

スイートピーの種や苗は、ホームセンターなどで売られています。ご自身の育てたい種や苗を用意しましょう。

・肥料

地植え・鉢植えどちらも肥料は必要です。はじめは、園芸店などに置いてある草花用の一般的な肥料でかまいません。後ほど、スイートピーを育てる際に適する肥料も紹介しますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。

・植木鉢またはプランター

スイートピーを地植え以外で育てる場合は鉢が必要です。植木鉢の場合は7号(直径21cm)以上のもので1株、プランターは60cmで2株が適しているでしょう。

・土

鉢植えの場合は土も必要です。水はけと通気性が良いものを好みます。市販の草花用や、赤玉土小粒と腐葉土を7:3で配合した土などがおすすめです。

・支柱、フェンスなど

スイートピーは育ってくるとツルが伸び始めます。這わせるための支柱を用意したり、地植えの場合はフェンスやアーチなどを用意したりしておくと良いでしょう。

【苗の場合】スイートピーの育て方

スイートピーの苗はホームセンターなどで売られています。買う前にチェックしたいのは、葉の色・ツヤ、茎の状態です。葉は生き生きとした緑色のもの、茎は伸び過ぎておらず他の苗に巻き付いてないものが良いでしょう。

苗を購入したら、まずはポットから植え替えをします。ポットから苗を引き抜いた際、根についた土は優しくはろう程度にしましょう。真下に伸びる根に傷がつくと、うまく成長しない可能性があるためです。

スイートピーは根が深く伸びるため、地植えの場合は40cmくらいまで深く耕しておきましょう。鉢の場合も、3分の1ほど土を敷いたら苗を植え、その上から土をさらに縁から3cm下くらいまで被せます。植えた後は水やりを忘れないようにしてください。

スイートピーは、ある程度育ち大きくなると、ツルが伸び始めます。ツルを誘引したり、茎が増えないように芽を摘むことが大切です。花が咲いた後は、色があせてきたら花を付け根から摘むなどのお手入れも欠かさないようにしましょう。

【種の場合】スイートピーの育て方

スイートピーの種は、種皮が硬い硬実(こうじゅつ)種子です。浅いお皿などに水を張り一晩吸水させてからまくか、カッターなどで傷をつけてから撒きましょう。

種は2〜3cmのくぼみに一粒ずつまき、土を被せます。地植えする場合には根が伸びることを想定し、あらかじめ40cmほどの深さまで耕してください。

鉢植えやポットの場合は、種をまいたら日陰に置き、湿度などに注意しながら翌日から水やりを始めます。日に当てるのは発芽してからにしましょう。葉が2〜3枚ほど育ってきたら、元気の良い苗を残し他の苗は間引きします。ポットで育てている場合は、ある程度成長した後、鉢に植え替えましょう。

スイートピーは温暖な気候を好みます。地植えの場合、種をまくのに適している時期は、温暖地で9月下旬〜11月中旬頃です。寒冷地の場合は、秋頃に種をまくと越冬の前に枯れてしまう可能性があるため、3月〜4月頃に十分な地温を確保してから種まきを行うのが良いでしょう。

関連記事:スイートピーの季節は春?品種・おすすめのアレンジをご紹介

スイートピーの育て方:水やりは土の表面が乾いてからたっぷり

乾燥に強いスイートピーは、基本的には乾かし気味に育てておいて問題ありません。それでは、どの時期に水をあげればいいのでしょうか?

スイートピーは、生育期に当たる春になると水分を必要とします。ぐんぐんと成長してくる春頃には、十分に水やりを行いましょう。地植えの場合水やりは特に必要ありませんが、乾燥する日が続くようであれば水をあげてください。鉢植えの場合は、土の表面が乾いてから根まで水分が届くようたっぷりと水を与えます。基本的に水やりは朝に行いますが、日の出から8時くらいがちょうど良い時間帯です。

冬場の水やりは凍結の恐れもありますので、スイートピーを枯らさないように十分注意して行うようにしましょう。

スイートピーの育て方:肥料は基本少なめに

スイートピーの場合、肥料は規定量の半分ほどで良いと言われています。それはスイートピーがマメ科の植物であり、自ら窒素を作り出すからです。花の付きがよくなるため、リン酸を多く含んだ肥料を与えるようにしましょう。

肥料は、植え付け時に土にあらかじめ混ぜておきます。その後は地植えの場合は3ヶ月に1回、鉢植えの場合は成長期に2週間に1回ほど与えてください。

スイートピーの育て方で注意すべき病気・害虫

スイートピーを育てていく中で直面するのが病気や害虫です。スイートピーがかかりやすいものには、どのような病気や害虫があるのでしょうか?

スイートピーは「うどんこ病」にかかりやすいので注意が必要

スイートピーは、気温と湿度が高くなる時期(5〜6月、9〜10月頃)に「うどんこ病」にかかってしまうことがあります。「うどんこ病」は葉っぱの表面に白いカビが生える病気です。うどんの粉をまぶしたように見えることから名付けられたと言われています。

カビが繁殖して白くなってしまった部分は光合成をうまく行えなくなるため、放っておくと葉が枯れてしまいます。繁殖した菌が他の植物にも移ってしまうので、注意が必要です。

初期の段階で見つけられた場合には、傷んだ部分を取り除き、薬剤を使って繁殖を抑えましょう。症状が進んでいる場合には株の廃棄も考えなければなりません。予防と早期発見が大切です。

スイートピーにつきやすい害虫は「アブラムシ」「ハダニ」「エカキムシ」

植物と切っても切り離せない関係にある害虫問題。スイートピーに付きやすい害虫は「アブラムシ」「ハダニ」「エカキムシ」です。アブラムシは開花後の3〜5月につくことが多く、ハダニは気温が高く乾燥している環境で発生しやすくなります。エカキムシは、春になると発生し、うねうねと白い葉になるのが特徴的です。

これらの害虫はスイートピーから栄養を奪ってしまうため、初期のうちに殺虫剤などをまき駆除しましょう。また、浸透移行性殺虫剤を株元にまくことで害虫を防げます。

スイートピーの正しい育て方をマスターしよう

甘い香りと可愛らしい見た目で贈り物にも人気のスイートピー。初心者の方でも育てやすい花です。育てるうえで押さえるべきポイントや注意する点を守れば、綺麗に花を咲かせることができるでしょう。

スイートピーはマメ科の植物です。このツルを活用してフェンスに這わせたり、アーチを作ったりと花を咲かせる以外の楽しみ方もできますよ。

ただし、花が咲いた後の豆には注意が必要です。スイートピーの豆やさやには有毒物質が多く含まれているため、枝豆などと勘違いして口にしないようくれぐれも気を付けましょう。

スイートピーは品種改良が進み、さまざまな種類の花を楽しむことができます。育てる場所やご自分の好み、目的に合わせて適したものを選び、育てられるのも魅力です。ぜひ、ご紹介した正しい育て方をマスターして、スイートピーをきれいに咲かせてみてはいかがでしょうか?

スイートピーをもっと身近に!美しい切り花を「花百花」で

スイートピーを育てる楽しみも大きいですが、より手軽にお花を楽しみたいと思うこともありますよね。

そんな場合は、スイートピーをオンラインから簡単注文できる「花百花」をご活用ください。

お祝いの場面やご自宅での鑑賞用に、ぴったりの素敵なスイートピーを選びましょう。また、花に関する疑問は「お花コンシェルジュ」がサポート。花との毎日をもっと豊かにするお手伝いをさせていただきます。

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