オリーブというとオリンピック王者の冠に使われるオリーブの葉や、オリーブオイルとして使われるオリーブの実などありますが、観賞用としても心躍らせる存在です。
オリーブは落ち着いた緑色のすらっとした葉や、白い小さな花、香り豊かな実をもち、どれも生活を豊かにしてくれます。
観賞用のオリーブの花を咲かせるには、コツが必要です。いくつかのポイントを押さえて育てれば、開花時期がわずかしかないオリーブの花を見られます。
この記事では、オリーブの種類や特徴、花を咲かせる育て方を紹介します。
家にオリーブを置いて、心落ち着く時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。
花を咲かせるオリーブの基本情報
まずはオリーブの基本情報や、種類を見ていきましょう。
基本情報
オリーブはモクセイ科オリーブ属の常緑樹です。
オリーブの葉は、落ち着いた銀色が美しく、洋風の庭に合います。オリーブの果実は苦くて生食はできませんが、塩漬けすることで美味しく食べられます。また、オリーブの実を絞ってオイルにすることも可能です。
樹勢が強く、暖かい地方での生育が良いようです。
種類
葉の付き方や、見た目の雰囲気の違いが楽しめるオリーブを一覧で紹介します。
・ルッカ
病気や寒さに強い品種のため、初心者に向いているオリーブです。
・アルベキナ
小さな丸い実が鈴なりに実るオリーブです。低木のため、女性でも手入れがしやすいでしょう。
・マンザロ二
マンザロニはスペイン語で「小さなリンゴ」を意味し、実を収穫して食べたい方におすすめです。
・セントキャサリン
あまり流通していない珍しい品種ですが、銀白色に輝く葉の反り返る姿が魅力的です。
・ネバディロブランコ
比較的成長しやすく大きな木になるので、初心者向けのオリーブです。
・ミッション
直立型のすっきりした樹形で、葉の両面のコントラストの美しさが特徴です。
各々に美しい特徴を持つオリーブですが、どんな花を咲かせるのでしょうか。
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どんな花が咲く?オリーブの花の特徴
オリーブの花は開花時期が短いため、観賞用に育てているからこそお目にかかれるともいえます。どんな花の特徴があるか、みていきましょう。
特徴
オリーブは、コメ粒ほどの白い花を咲かせます。小さい花がまとまって咲くのでかわいらしい姿を楽しめます。開花時期が短いのですが、一気に咲くので、その分花の美しさを堪能できるでしょう。
開花時期
オリーブは初夏に花を咲かせます。大体5?6月が開花時期です。アフリカ地域のような乾燥している環境に強い特徴がありますが、最近では、地中海沿岸地域でも栽培が盛んになっています。
オリーブの花言葉
オリーブの花言葉はいくつかあります。
・「平和」「安らぎ」
平穏を表現する花言葉は、「聖書」のノアの方舟の物語に由来します。物語では、神が起こした大洪水から逃れるために、ノアの家族が方舟に乗って40日間過ごします。地上に放った鳩がオリーブを持ち帰ったことで洪水が収まったことがわかりました。この逸話を由来に「平和」や「安らぎ」が花言葉となりました。
・「知恵」「勝利」
勝負に関わる花言葉は、ギリシア神話のエピソードに由来します。はるか昔、全知全能の神ゼウスが、女神アテネと海神ポセイドンに対し「人々に役立つものを贈り物にした者に覇権を渡す」と言い渡しました。
戦に役立ち、勝利をもたらす「馬」を選んだポセイドンに対し、アテネは食用や薬効のある実が採れる「オリーブ」の木を選び、植えました。人々はそんなアテネに賛同し、知恵で勝利を得たことから、この花言葉が生まれたのです。
オリーブの花の活かし方を紹介!インテリアとして楽しもう
地植えでも鉢植えでも楽しめるのが、オリーブの良いところです。鉢植えにして部屋のインテリアにするとお洒落で、花の美しさも堪能できるでしょう。
家の玄関前に地植えすればシンボルツリーとして楽しめます。大きめの鉢植えを用意すれば、家の中でもシンボルツリーにできます。
鉢植えでは、他の植物と一緒に寄せ植えが可能です。小さめの鉢植えにすれば、机や棚の上に置いたり、キッチンに飾ったりできます。
オリーブは定期的な植え替えが必要になるので、植え替えごとに鉢の種類を変えてたのしむこともできます。
オリーブの花が枯れてしまう意外な原因!
オリーブは日当たりと水はけのよさを好みます。オリーブの花を咲かせるためには、どんなことに気を付けたらよいのでしょうか。
オリーブが枯れてしまう原因について解説します。
剪定のし過ぎ
オリーブは新芽(新梢)を切ってしまうと花を見られなくなってしまいます。理由は、新芽に花を咲かせるからです。
日当たりを確保するために伸びた枝を選定するときは、古い枝を選んで剪定しましょう。新しい枝をとっておくことで、花を楽しめます。
気温が不適切
オリーブは年間の平均気温が15?22℃程度で良く育ちます。寒さに弱く、温かい所で生育が良くなるので、温度に気を付けて育てましょう。短い期間であれば寒さに耐えられますが、マイナス10℃以下の寒冷地では霜が当たらないよう配慮します。気温が適切になれば、花を咲かせられます。
時期が不適切
オリーブの開花時期は5?6月です。この時期に花を見られますが、オリーブの花は一気に咲き、開花期間が短いため、時期を逃さず見守る必要があります。開花時期まで、適切な環境で育てることを心がけましょう。
オリーブの花が咲く育て方は?
オリーブに花を咲かせるための正しい育て方について解説します。
栽培環境
オリーブは日当たりと風通しの良いところで育てましょう。
水はけのよい土を選び、過湿に注意します。
植え付け
鉢植えの土は、小粒の赤玉土を混ぜ培養土の排水性を高めます。
また、排水性と通気性を確保するため、植木鉢の下に石を敷いてから植えましょう。
地植えの土は、しっかりと耕しやわらかく仕上げます。小粒の赤玉土や腐葉土、苦土石灰を施して混ぜ植えつけましょう。時期を見て、株の周りを耕すと、土のやわらかさを維持できます。
また、オリーブは自家受粉しないことが多いので、実をつけさせるためには、品種の違う2本以上の株を植え付けることが必要です。
水やり・肥料
オリーブは過湿が弱点ですが、鉢植えでは乾燥しやすいので注意しましょう。目安は、土の表面が乾いたときです。鉢底穴から水が流れるくらい水やりし様子を見ましょう。葉が落ちる原因になるため、適度な水やりが必要です。
肥料は、年3回を目安に与えましょう。オリーブの花芽が動き出す3月、実が充実する6月、実を収穫したお礼肥えの10月が目安の時期です。また、葉が黄色くなりかけたら追肥を施しましょう。
剪定・切り戻し
オリーブの剪定が適切にできると、実をみのらせます。
オリーブは春から夏にかけて新しく伸び出た芽に花を咲かせ、枯れると実をみのらせるのです。剪定は、古い枝に焦点を当て、花を咲かせる新芽を残しておきましょう。
オリーブの木を若返らせるときは、強剪定がおすすめです。小鳥が通れるほどのスペースを作り光と風が通るようにすると、花が咲きやすく実がつきやすくなります。
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オリーブの花を毎年咲かせるポイントは「植え替え」や「鉢替え」
オリーブの花を毎年咲かせるコツとして、植え替えがあります。オリーブは、3年を目安に植え替えすると、フレッシュな状態を保てます。
植え替えの時期は、真夏と真冬以外であればいつでも行えますが、気候が安定しやすい春や秋だとオリーブに負担なく植え替えできるでしょう。
オリーブを何年も植えっぱなしにしていると、根詰まりを起こし生育不良の原因になります。植え替えのときは、伸びすぎた根や枝を整理しましょう。
オリーブの花を増やしたいなら【挿し木】をしよう
オリーブの花を増やしたいと思ったら、挿し木がおすすめです。挿し木とは、株の一部を切り取り、発根させて増やす方法です。
オリーブの挿し木は、6月?7月上旬が適しています。
挿し木のやり方は、まず新しい枝を選び10cmほど切り、水に2時間ほど挿しておきます。土に入る部分の枝は取り除き、予め濡らした挿し木用の土に挿します。直射日光が当たらない明るい日陰に置き、土が湿っている状態を保ち、根がでるまでゆっくり待ちましょう。
まとめ
オリーブは、ギリシア神話に由来した植物でさまざまな品種があり、いずれも銀白色が美しいです。
花を咲かせるにはコツがありますが、適した温度と湿度を管理し、新芽を残して剪定すると花を咲かせられます。
オリーブの花の開花時期は短いので、観賞用に育てる醍醐味ともいえるでしょう。小さな花は可愛らしく、一気に咲く姿には心が躍ります。
オリーブの花を咲かせ、オリーブの栽培を楽しみましょう。
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