お盆は、故人やご先祖様があの世からこの世へ戻られるシーズンです。
地域によって行う時期や方法は異なりますが、仏壇や棚に飾り付けをして、お花や果物などをお供えして供養する行事として大切に受け継がれてきました。
仏教では「盂蘭盆会(うらぼんえ)」というのが正式な名称ですが、時代とともに呼びやすい「お盆」へと変化して現在に至ります。
本記事では、お盆の飾りつけや飾りの意味、片付け方のポイントなど、関連する情報まで詳しく解説します。
どのように飾り付ければいいのか、どんな意味があるのかなど不安や疑問を解消して、気持ちよくお迎えできるよう整えましょう。
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盆棚・精霊棚の違いって?
お盆の飾り付けをする前に確認しよう
お盆には仏具に供物をささげて仏壇を飾り付けたり、精霊馬を作り、普段よりも盛大に供養します。
お供え物を置く棚は「盆棚(ぼんだな)」や「精霊棚(しょうろうだな)」と呼ばれますが、呼び方が違うだけで基本的に意味は同じです。
それぞれのお盆の
飾り付けの意味を解説
まずはお盆に飾り付けるものの意味を、それぞれ紹介します。
盆提灯(ぼんちょうちん)
お仏壇の横に提灯を出して灯しますが、これは盆提灯と呼ばれています。
故人やご先祖様が迷わないようにするための道しるべの意味があり、玄関に飾る門提灯も同様です。
盆棚(ぼんだな)
お供え物を置く棚や台を盆棚と呼びます。
この盆棚は、一時帰宅した故人やご先祖様が過ごすと言われている大切なスペースです。
仏壇前に飾るところもあれば、庭先や縁側など地域や宗派、仏壇の場所によって違いがあります。
精霊馬(しょうりょううま)
新鮮な夏野菜のキュウリやナスに、4本のお箸をさして動物に見立てたものが精霊馬です。
故人やご先祖様は、あの世から自宅まで精霊馬に乗って帰宅し、お盆が終わりあの世へ戻るときも精霊馬に乗ると言われています。
ちなみに、キュウリで作った場合は馬を模しており、
ご先祖様に無事に早く帰宅してほしいという意味があります。
ナスで作った場合は牛で、手土産をもってゆっくり帰っていただく乗り物となるようです。
ほおずき
ほおずきは実だけを供える、生花と一緒に束ねる、茎ごと飾るなど地域や家によって飾り方が違います。
赤い実が提灯に似ていることから、提灯に見立ててご先祖様の道しるべになるようにという意味で飾られたのが始まりです。
まこも・蓮の花
古事記や日本書紀にも登場しており、古くから身近なイネ科の植物が真菰(まこも)です。
編んで作ったゴザで、神事や仏事でも使われてきました。
仏教では仏陀が病人を真菰のゴザに寝かせたとも言われています。
病気治癒や邪気払いの植物として、盆棚に真菰のゴザを敷きましょう。
蓮の花は仏教に深くかかわりがある花で、仏様が座っているのが蓮台と呼ばれるものです。
お盆にも神聖な植物として、蓮の花を飾るところがあります。
水の子・閼伽水(あかみず)
水の子とは、さいの目に刻んだキュウリやナスと洗米を混ぜたものです。
蓮の葉の上に水の子を乗せ、ご先祖様についてきた無縁仏へのお供え物として用意します。
水の子を供えれば無縁仏が家の中に入らない、という言い伝えが残っている地域もあるようです。
麻がら
麻がらは、麻の茎の皮をむき、乾燥させたものです。
お盆の最初に行う迎え火では、ほうろくという素焼きの皿の上で麻がらを焼きます。
地域によって「おがら」や「麻幹」と名称が異なりますが、ご先祖様が帰宅するときの目印にもなる重要なアイテムです。
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お盆の飾り付けに必要なものを
一覧でチェック
お盆の飾り付けには、基本的に次のものを用意するのが定番です。
- 盆提灯
- 精霊棚
- 精霊馬
- お供え物
- 真菰の敷物
- ハスの葉
- 水の子
ただし、地域や宗派により必要なものが違ったり、お盆飾りをしない場合もあったりするので、家族や近所の人に風習を確認しましょう。
お盆の飾り付けの方法には
地域や宗派での差がある
お盆の飾り付けでは、地域や宗派、家によってお仏壇の前に盆棚を飾るところもあれば、庭先や縁側、奥座敷に置くところもあります。
一般的な飾り付けの順番は、次の通りです。
- 盆棚を置いて真菰を敷く
- 竹を四隅に置く
- しめ縄を張る
- ご位牌を盆棚へ移す
- お供え物を置く
盆棚の一番奥にご位牌を置き、お供え物やお花は手前に置きます。
盆の飾り付けをしておく期間は?
主に2パターン
お盆は、地域によって7月中旬に行うところと、8月中旬に行うところの2パターンがあります。
期間は違っても、お盆飾りはその地域のお盆期間に飾りましょう。
お盆を迎えると来客もあるので、7月に行う場合も8月に行う場合も12日頃には飾り付けを終わらせておくのがおすすめです。
7月に行う場合は7月16日まで、8月に行う場合は8月16日まで飾っておきます。
ただし、盆提灯は少し早めに飾っておくと、ご近所さんに初盆をお知らせできるので早めでも問題ありません。
関連記事:秋の七草に代表される草花にまつわる日本の行事
お盆の飾り付けの片付け方!
捨てる場合もお清めを
お盆飾りの片付けは、7月または8月の16日か17日に終わらせるのが一般的です。
お盆の飾りは一度きりで、お飾り用のため処分し再利用しないものとされてきましたが、近年はお店によっては造花やレプリカの販売もあります。
造花などの使い回しを気にしないお宅ならば、ホコリをとり綺麗に拭いて片付けましょう。
果物や野菜などの食べられるお供え物は、家族でいただきます。
生花や生の植物は、お寺や神社でお焚き上げしてもらうか、可燃ごみに出す場合は塩で清めた半紙で包みましょう。
お盆に飾り付ける仏花は
「花百花」で手軽に購入
お盆の時期になると故人やご先祖様への思いを巡らせる方も多いでしょう。
新盆を迎える家庭、法要を欠かさず行うご家庭。そうした日本の大切な風習に花は欠かせません。
故人を偲ぶ白い花、送り火の際に供える鬼灯、祭壇を彩る色鮮やかな花々。それぞれが重要なマナーであり、故人やご先祖様への深い思いが込められています。
そんな大切なお花の購入には、「花百花(はなひゃっか)」をご利用ください。
オンラインで簡単に注文ができ、新鮮なお花が直接ご自宅まで届くサービスです。
遠方に住む親族への贈り物にも最適です。
初めてのお盆で不安な方、どのような花を選んでよいか分からない方。そんなお悩みを解決するために、花百花ではお花の専門家「お花コンシェルジュ」が丁寧に案内します。
使用する花の種類や色のマナー、お墓参りや法要に合わせた花のセットまで、豊富なランキングから選ぶこともできます。ぜひご相談ください。
また、観葉植物やフラワーベースといった関連商品も充実しており、故人を偲ぶ空間をより一層、温かく演出できますよ。
お盆の準備は、花百花のお花とともに心を込めて行いましょう。
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お盆の飾り付けをして
気持ちよくご先祖様を迎えよう
お盆の時期は、家族でご先祖をお迎えして、懐かしみながら供養する大切な時間です。
地域や宗派により時期や飾るものが異なるため、家族に相談することもおすすめします。
お盆の飾りつけ一つひとつに意味があるので、ご先祖様に心地よく過ごしてもらえるよう、飾り付けをしてお盆の準備をしましょう。
関連記事:お盆の花の値段は?お盆に供える花の相場について解説