気候の良い秋はガーデニングを楽しむにもピッタリの季節。一方で、夏に比べると花の種類が少なくなってしまうのも否めません。
みなさんは1年を通して育てられる、多年草というジャンルの植物をご存知でしょうか?
夏に盛りだった花々を惜しむ秋には、1年中楽しめる多年草を育ててみるのがおすすめです。華々しい人気はありませんが、多年草にはきれいなお花を咲かせるものも複数あり、彩りが寂しくなりがちな秋にはもってこいのお花なのです。
この記事では、多年草に関する基礎知識からその種類、お手入れの方法、おすすめする理由について解説していきます。
最後までお読みいただければ、秋のガーデニングで扱えるお花の知識が広がり、きっと素敵なガーデニングを実現できるでしょう。
そもそも多年草って何?
育てられる植物の種類が減ってしまう秋には、多年草がおすすめです。
そもそも多年草とはどのような植物なのか知らない方もいらっしゃるでしょう。
多年草とは、同じ株が何年も枯れず、毎年花を咲かせ続ける植物のことを言います。
しかし、多年草と呼ばれるものの中には、1年で枯れてしまう一年草と呼ばれるものもあるので注意が必要です。
では、多年草にはどのような種類があるのでしょうか。
次項から詳しく解説していきます。
宿根草も多年草の一種!冬や夏の間に休眠期に入るものが多い
多年草の中には、宿根草と呼ばれるものがあり、こちらも秋の花として人気があります。
宿根草とは、生育期が終わると地上部が枯れ、地下部が休眠期に入るものを指します。
そのため、宿根草ばかりを植えてしまっていると、夏や冬に花壇が寂しくなることがあるため、購入の際にはよく確認しておきましょう。
多年草の中でもある季節には休眠期に入ってしまう宿根草が人気なのはなぜでしょうか。
次項では、宿根草の人気の秘密と、ガーデニング初心者におすすめな理由について解説していきます。
秋に花が咲く多年草・宿根草がガーデニング初心者におすすめな理由
多年草や宿根草がガーデニングの初心者におすすめな理由の一つには、お手入れが簡単であることが挙げられます。
細やかなお手入れが不要で育てやすいこと。そして育てやすい植物は、人気があります。
多年草や宿根草には、植えっぱなしやほったらかしでも育つ品種のものが数多く存在します。
さらに寒さにも強いため、地植えの冬越しも比較的簡単に行えます。お手入れの簡単さが人気の秘密といえそうです。
では、具体的に多年草にはどんなお花があるのか詳しく見ていきましょう。
関連記事:秋の花のガーデニング|初心者におすすめ5選!育て方とポイント
秋に花が咲くおすすめの多年草
多年草の中でもとくに秋にお花を咲かせる傾向にある種類をご紹介します。
秋の多年草おすすめ�@ ビデンス
1つ目はビデンスという植物です。
9〜11月にかけて黄色と赤の鮮やかな花を咲かせます。
ビデンスの花はコスモスに似た形をしており、とても可愛らしいお花です。
鉢植えでも楽しめます。
秋の多年草おすすめ�A オステオスペルマム
2つ目に紹介する多年草は、オステオスペルマムです。
オステオスペルマムもビデンスと同様、9〜11月頃に花を咲かせます。
花びらのグラデーションが特徴的でとても美しく、色が豊富であることや、乾燥に強いことも魅力のお花です。
乾燥に強いので、一般的に乾燥に弱い、花を咲かせる植物が育ちにくい花壇であっても、しっかり花を咲かせてくれます。
育てやすさが魅力のオステオスペルマムはとくにガーデニング初心者におすすめです。
秋の多年草おすすめ�B ガウラ
3つ目はガウラ。ガウラは、6月の梅雨入り頃から秋に至る長い期間、楽しめる宿根草です。
ガウラの花は特徴的な形をしており、白い蝶が舞っているようにも見える様子からハクチョウソウとも呼ばれています。
真っ白い花びらにピンクが混ざるガウラは、可憐な様子が可愛らしいと人気があります。
秋の多年草おすすめ�C ヒメツルソバ
4つ目はヒメツルソバです。ヒメツルソバは真夏を除く4〜11月に花を咲かせます。
ヒメツルソバはピンク色の小さな花が特徴で、お庭のグランドカバーとしてよく用いられているお花です。
晩秋になると葉も紅葉するため、カラーリーフとしても楽しめるのが特徴です。
秋の多年草おすすめ�D クナウティア
5つ目は、クナウティアです。クナウティアは5〜10月に花を咲かせ、夏の暑さにも強いのが特徴。
暑さだけでなく、耐寒性にも優れており、育てやすい多年草です。
クナウティアは、スカビオサによく似たピンク色の花を咲かせます。
次に、多年草の中でも休眠期がある宿根草のいくつかをご紹介していきます。
関連記事:夏の花でおすすめの多年草10選!宿根草・一年草・二年草と違い
秋に花が咲くおすすめの宿根草
宿根草はお手入れも簡単であるため、花の季節が偏らないように花壇に取り入れることでキレイなお花を楽しむことができるでしょう。
秋の宿寝草おすすめ�@ シュウメイギク
1つ目の宿根草はシュウメイギクです。
シュウメイギクは9〜11月にキクに似た白色の花を咲かせる宿根草。
アネモネ科であるシュウメイギクは丸みを帯びた可愛らしい印象のお花を楽しめます。
背の高くなる植物なので、花壇の後方に最適なお花となっています。
秋の宿寝草おすすめ�A エキナセア
2つ目はエキナセアです。
もともとはハーブとして広まったエキナセアは6〜10月に花を咲かせる宿根草になります。
鮮やかな色とエキゾチックな見た目が魅力の植物となっています。
秋の宿寝草おすすめ�B チェリーセージ
3つ目はチェリーセージです。
チェリーセージは5〜11月に花を咲かせる宿根草です。
夏の暑さにも強いチェリーセージは、数年育てると大株にもなるのが特徴と言えます。
チェリーセージの花は、青やピンク、アプリコットなど色の種類に富んでいることも人気の理由となっています。
秋の宿寝草おすすめ�C ヒメツルソバ
4つ目はヒメツルソバです。
多年草のところでも紹介しましたが、ヒメツルソバは真夏を除く4〜11月に花を咲かせる宿根草で、
ピンク色の小さな花が特徴です。グランドカバーとして地植えしておくと、晩秋の葉の紅葉も楽しめます。
秋の宿寝草おすすめ�D 宿根バーベナ
5つ目は宿根バーベナです。
宿根バーベナは6〜10月に小さな花をたくさん咲かせる宿根草になります。
非常に丈夫で、植えっぱなしの状態でもよく育つのが特徴です。
最後に多年草や宿根草のお手入れのポイントについて解説していきます。
関連記事:秋の花といえば?代表的な種類の特徴や開花時期、花言葉を紹介
秋に花が咲く多年草・宿根草のお手入れをするポイント
多年草や宿根草は長生きですが、お手入れも必要です。植物のお世話をしてあげることは、その植物と一緒に成長をたのしむことができるということです。
お手入れのポイント1「花がらを摘む」
多年草や宿根草のお手入れのポイントの1つ目は、花がらを摘むこと。
終わった花は種をつけ、そのままの状態にしておくと種に栄養が集中してしまい、お花が咲かなくなってしまいます。
たくさんのお花を楽しみたい方は、マメな花がら摘みを行うようにしましょう。
お手入れのポイント2「切り戻しを行う」
2つ目のお手入れのポイントは、切り戻しを行うこと。
梅雨から真夏に入るまでの間に株を切り戻しておくと、真夏のエネルギーが温存され、再び花を咲かせます。
また暑い夏の時期に伸びっぱなしにしていると蒸れてしまい枯れる原因となるので、熱くなる前に行っておくのが良いでしょう。
お手入れのポイント3「肥料を与える」
3つ目のお手入れのポイントは、肥料を与えること。
多年草は何度も花を咲かせてくれる植物です。
また来年にきれいな花を咲かせるためにシーズンのおわりに、お礼の肥料を与えてあげるのが良いでしょう。
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まとめ
秋の花におすすめの多年草。春や夏に比べると花の種類が極端に減ってしまいがちな秋ですが、長い期間楽しむことができる多年草は秋の花としてピッタリと言えます。
また、多年草は乾燥や暑さ、寒さに強い種類が多く、お手入れが簡単であることからもガーデニング初心者にも人気があります。
ついつい寂しくなってしまいがちな秋の花壇に多年草を植えられてみてはいかがでしょうか?
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