2024/06/11

ハーバリウムは手作りできる? 準備から注意点まで

お花屋さんや雑貨屋さんなどに置かれている、透明な瓶の中に花が満たされた置物をご存じですか? ハーバリウムと呼ばれるものです。
プレゼントやインテリアとして人気の高いハーバリウムは、一般家庭だけでなく、飲食店などの店舗でも華やかな装飾品としてもよく使用されています。

多彩な商品が売られているハーバリウムですが、自分好みのハーバリウムがなかなか見つからないこともあるでしょう。そこで、ハーバリウムを自宅で手作りしたいと思った方のために、この記事ではハーバリウムを手作りするための方法や注意点をご案内します。

ハーバリウムとは? 透明感が人気のフラワーアイテム

ハーバリウムとは? 透明感が人気のフラワーアイテム

ハーバリウムは、瓶の中にオイルを満たし、その中に色とりどりの花を入れたフラワーインテリアです。鉢植えの花や観葉植物は定期的なケアが必要なので、面倒に思う方もいるかもしれませんが、ハーバリウムは一切のケアをしなくてもその美しさを長く楽しむことができます。

ハーバリウムとは、元々は「植物標本」を意味する言葉でした。学術的な用途から次第に観賞用の品として進化し、現在、おしゃれなインテリアアイテムとして定着しています。

ハーバリウムは、自分で手作りできることも人気の理由です。
初心者でも難しくはない、その方法を確認してみましょう。

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ハーバリウムを手作りする まずは準備が大切!

ハーバリウムを手作りする まずは準備が大切!

ハーバリウムを実際に手作りしていくためには、どのような準備が必要でしょうか。

ボトル(ガラス瓶)

ボトルは密閉性が大事なので、確実に蓋が閉まるものを用意しましょう。
主役は花ですので、容器のカラーに凝る必要はありません。透明なガラスでできたものを使用するのが一般的です。

オイル

花材を長持ちさせるために作られた、ハーバリウム専用のオイルが市販されています。
オイルには、比重が小さいので花材が沈みやすい「ミネラル系」と、色落ちしにくい「シリコン系」があります。初めての方には扱いやすい「ミネラル系」をおすすめします。

花材

ハーバリウムにするお花(花材)は、ドライフラワーかブリザーブドフラワーを用意します。ドライフラワーやプリザーブドフラワーから手作りされる方もおられます。

生花は水分を多く含むため腐敗しやすく、ハーバリウムにはふさわしくありません。

道具

ピンセットとハサミを使用します。
ピンセットは、瓶の形状に合ったもの、ハサミは切れ味の良いものを選びましょう。

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ハーバリウムを手作りする 材料をそろえるには

ハーバリウムを手作りする 材料をそろえるには

準備すべき材料は、どこで調達すればよいでしょうか。

花屋・手芸店

お花屋さんに行けば、花材を始め必要な材料が揃うでしょう。但し、生花が専門のお店も少なくありませんので注意が必要です。

手芸店でも、ハーバリウム関連の商品を置くお店が多くなりました。ハーバリウムにぴったりのガラス瓶が見つかるなど、お店によって品揃えにも特徴があるようです。

100円ショップ

必要なものの大半は、100円ショップでも揃えることができます。気軽に始めてみたい方は、一度立ち寄ってみると良いでしょう。
100円ショップのフェイクフラワーも、上手に切り取って組み合わせれば彩りとして活用できます。

ネット通販

ネット通販では、必要なものの全てを豊富な商品群の中から選ぶことができます。
例えばバーバリウムオイルにしても、必要な容量を考慮して購入できるなど利便性は高いです。

ハーバリウムキット

ハーバリウムに必要なものが全てセットになっているパッケージ商品がハーバリウムキットです。準備に不安のある初心者の方も、通販サイトなどでキット商品を購入すれば、ハーバリウム作りを手軽に楽しむことができます。

ハーバリウムを手作りする 手順は簡単!

ハーバリウムを手作りする 手順は簡単!

ここからは、ハーバリウムを実際に手作りする工程を見ていきましょう。

容器の準備

用意した容器を、湯煎でしっかり殺菌します。沸騰したお湯が入った鍋に容器を入れて、内外から菌を除きます。
その後は干して、表面から水分を除きます。

花材を入れる

まずは、自分の中でハーバリウムのテーマを決め、それに合ったイメージを作っていきます。

花材の長さを調節するために、ハサミを使って茎を切っていきます。

オイルを注ぐ

最初に少量のオイルを注いでから花材を入れていきます。オイルに触れた花材は花を開いていきますが、問題はないのでそのまま続けてください。
オイルを少量入れ、花材の配置を確認しながら小まめな調節を繰り返すのがポイントです。後から下部を調節することが難しいので、気になったらその都度調節するようにしましょう。

密閉する

オイルをボトルと蓋の境目まで注いだ後は、内部の気泡を抜くため3〜5分ほど置いておきます。
気泡が完全に抜けたのを確認してから蓋をして密閉します。

ハーバリウムを手作りするときの注意点

ハーバリウムを手作りするときの注意点

ハーバリウムを手作りする際の注意点についてもまとめておきます。

水分を含んだ花材を入れない

水分を含んでいる花材は、内部で腐食の原因になります。特に手作りのドライフラワーは、見た目以上に水分が残っている場合がありますので、十分に乾燥していることを確かめてから使用してください。

古い花材を使わない

花材には寿命があります。ドライフラワーやブリザードフラワーは生花に比べ長い期間楽しめるのが特徴ですが、完成してからある程度の時間を経たものは形が崩れやすくなっており、ハーバリウムには向きません。できるだけ新しい花材を用意しましょう。
ちなみに、ドライフラワーは約半年、プリザーブドフラワーは2~3年ほどが寿命とされています。

手作りハーバリウムによく使われる花は

手作りハーバリウムによく使われる花は

ハーバリウムの素材として良く使われている花材には、どのようなものがあるでしょうか。

かすみ草

かすみ草は、他の花と組み合わせることできれいな白色が映えます。
その可憐さゆえに人気があり、単体で用いられることもあります。

紫陽花(あじさい)

多彩な色を持つことから、複数の品種を組み合わせて用いるなど人気の花材です。

千日紅(せんにちこう)

ピンクや白の塊のような花が特徴的です。手作りのハーバリウムでできてしまいがちな、思わぬ隙間を埋めるのにも便利な花です。

スターチス

「リモニウム」とも呼称されるこの花は、ドライフラワーになっても色褪せが少ないことから、ハーバリウムでもよく使われるようです。

ポアプランツ

ドライフラワ―の添えとして多用されます。猫じゃらしのような毛が特徴的な可愛らしいイネ科の植物です。

スケルトンリーフ

葉の葉脈だけを残すように加工されたものです。スケルトンリーフは単体でも用いられますが、色彩を透過することから、ハーバリウムの中で他の花をさらに引き立てます。

関連記事:ハーバリウムを作るには 材料の選択・調達

ハーバリウムの手作りを学ぶ

ハーバリウムの手作りを学ぶ

手作りのハーバリウムは難しくないと述べてきました。とはいえ、自宅で自分の力だけで作成するとなると、やはりハードルが高いと感じる方もいらっしゃるでしょう。

そのような方には、ハーバリウムを学びながら実作ができる体験教室(ワークショップ)への参加がおすすめです。事前準備も必要ありませんので、手軽にハーバリウム作りを体験できます。

まとめ

フラワーインテリアとして大人気の「ハーバリウム」を手作りするための、準備、手順、注意点などについて解説しました。

実作に必要な材料は簡単に手に入るものばかりですし、手順も複雑ではありません。いくつかの注意事項を守れば、オリジナルのインテリアアイテムが作れる手軽さ。それでいて、暮らしを華やかに演出してくれる、ハーバリウム作りは奥の深い趣味です。

できの良かったものは、お花の好きな方へギフトとして贈られてはいかがでしょうか。
他の誰も贈ることのできない、唯一無二のプレゼントになりますよ。

関連記事:母の日 ハーバリウムに感謝の想いを込めて

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