「ラン」と聞いて、最初に思い浮かぶのはどんな花ですか?洋ランに代表される胡蝶蘭「コチョウラン」を思い浮かべる方が多いでしょうか。切り花として流通しているデンファレやオンシジウムをイメージした方もいらっしゃるでしょう。ラン科の植物は現在、約2万種存在しているといわれ、地球上に広く分布しています。
ここでランの特徴を4つ、ご紹介します。
- 雄しべと雌しべが合わさり、1つになってずい柱と呼ばれている
- 花粉は粉のように散らず、塊状
- 花の寿命が長い品種が多い
- 花は左右対称
たくさん種類があるのでなかには当てはまらないものもありますが、この記事のページでは、ラン科の花の中でも代表的な品種の名を紹介します。
ラン科の代表的な品種一覧
ランは生え方で「着生種」と「自生種」の2つに分けられます。
「着生種」は樹の上や岩上に根を張り、雨水や空気中にわずかに含まれる水分や養分を蓄えて生きている種類です。養分を取り込むために葉は厚く、バルブと呼ばれる茎が肥大しており、水分や養分を貯めておくための場所は太くなっています。ラン科の植物全体の約7割が着生種だそうです。
「自生種」は、私たちが日頃からよく目にする植物と同じように地面に根を張り、光合成を行って生きています。
大きく2つに分けられますが、それ以外にも地域の気候に合わせて進化しており、性質はさまざまです。ここではラン科の代表的な品種とその特徴を紹介します。
胡蝶蘭
胡蝶蘭は東南アジア原産・ファレノプシス属の着生ランです。バルブを持たず、大きな葉の中に水分や養分を貯めて成長します。ラン科の植物の中でも花もちがよく、2~3ヶ月間花が咲くことと、花径が大きく豪華な姿からお祝いなど贈り物に使われることが多い花です。
近年では花径が小さいタイプの品種も流通しており、日常に飾る花としても人気が高まっています。
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カトレア
カトレアは中南米原産の洋ランです。毎年新しい芽を伸ばし、花をつけます。花の色は鮮やかで香りのよいものが多い傾向です。高い木の上に着生するため、乾き気味の環境を好みます。そのため、栽培するときには常に濡れた状態にせず、根の部分の扱いに注意が必要です。
色や花の大きさがさまざまあり、花が大きなものは贈り物以外にもブーケやコサージュに使われることがあります。
デンドロビウム
デンドロビウムの原産地はインドやタイなどの熱帯アジア地域です。日本ではデンドロビウム(ノビル系)が多く流通しています。原種のノビルをもとに交雑育種されたのでノビル系と呼ばれています。
ほかに洋ランとして親しまれているファレノプシス系、香りを楽しめるフォーモサム系などさまざまな系統があります。
デンファレ
デンドロビウム・ビギバムという原種を元に交配してできたものを日本ではデンファレと呼び、その他のデンドロビウムと分けています。草丈と花が大きな大輪系から小型のものまで品種はさまざまです。
花は胡蝶蘭によく似ています。熱帯性の交配種なので暑さには強いですが、寒さは苦手です。
シンビジューム
シンビジュームは寒さに強く、ランの中では丈夫な品種なので初心者でも育てやすいでしょう。株の根元のバルブに養分や水分を貯めて生育します。下向きに垂れて咲く品種もありますが、花茎をまっすぐまたは、アーチ状に伸ばして開花するものがほとんどです。
オンシジューム
華やかな黄色い花が一般的ですが、ピンクやオレンジ色の花の品種もあります。小型で良い香りのするもの、草丈も花も大きく咲くものなど種類はさまざまです。多くは育てやすく花が咲きやすいので、初心者でも育てるのは難しくありません。
切り花としての人気が高く、条件によっては1ヶ月ほど咲き続けることもあります。
バンダラン
タイ、フィリピンなど東南アジア原産で、温度と湿度の高いところを好む品種です。中心から葉を左右に広げ、茎は上にむかって伸びていきます。
太く白い根が特徴的で根が伸びる様子も楽しめることから、鉢植えよりもバスケットに入って吊り下げられていることが多いようです。濃い紫色の花が代表的ですが、近年ではピンクや黄色、白い花もあります。
パフィオペディラム
花びらの一部が袋状になり、見た目が食虫植物に似ていてよく間違えられますが、虫を栄養にすることはありません。株はバルブを持たず、葉を大きく伸ばし、その中央から芽が出て開花します。花が終わった後は株のわきから新芽がでて生長、開花する品種です。
エピデンドラム
エピデンドラムは、中南米の熱帯・亜熱帯地域が原産です。日本で一般的に流通しているものは「リードステムエピデンドラム」という交配種です。数メートルも伸びる細長い茎が特徴的ですが、現在では長い茎を短くし、鉢植えとして楽しめる大きさに改良されています。
細長い茎の上にボール状に小さい花をいくつも咲かせます。
ミルトニア
ブラジルを中心とした南米中南部の大西洋側に自生する着生ランです。オンシジウム系との交配が多く行われ、さまざまな品種が生み出されています。
繁殖力が高く、芽吹きが良く複数のバルブを毎年作るので、株分けで増やすことも簡単です。夏の暑さに強く丈夫で栽培しやすい品種がたくさんあります。
オドントグロッサム
南米アンデス山脈の高山が原産地です。そのため暑さに弱く、夏には猛暑となる日本では夏に適切に温度を管理しなければなりません。
オンシジウム系の交配種で、花の色は黄、白、赤茶などさまざまあり、ほとんどの花びらに不規則に模様が入ります。花茎が弱いため、栽培する時には支柱が必要です。
グラマトフィラム
洋ランの中では株のサイズが大きく、大型の品種です。太く長いバルブを持ち、バルブの上部から花芽を伸ばして開花します。花びらは黄色をベースとした色で、そこに黒や茶色の模様が入るため東南アジアではタイガーオーキッドとも呼ばれています。
鉢の中が根でいっぱいになると、根は鉢から出て上に向かって伸びていきます。初めて見る方は驚くかもしれませんが、もともとの性質なので心配はいりません。
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さまざまなラン科の花を楽しもう
お祝いや贈り物として人気が高いランは、鉢植えとして育てられますが、切り花としても多く流通しています。原産地の気候により性質が異なっており、個性的な品種ばかりです。代表的な品種は今回紹介しましたが、それ以外にもさまざまな品種があります。
育てやすさや花の色、形、生長する姿まで種類は豊富です。ラン科の花は花屋さんでも多く扱っているので、立ち寄ったさいにはぜひ確認してみてくださいね。
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