オンシジュームは、黄色くヒラヒラとした蝶のような花を沢山咲かせます。可愛らしい花の姿をしているのと、ラン科の中でも育てやすいので園芸家の間でも人気のある花です。オンシジュームといえば黄色の花でしたが、ここ最近は品種改良が盛んに行われており、ピンクやクリーム色、オレンジといったカラフルな花色を見かけるようになりました。
オンシジュームは耐寒性がやや弱いこともあり、気温が低い時期は室内に取り込んで育てます。室内にオンシジュームの花があるだけで、華やかな雰囲気を楽しむことができますね。
今回は、オンシジュームを楽しむために知っておきたい代表的な品種と育て方のポイントについてご紹介します。ぜひ、オンシジュームの花を取り入れた素敵な生活を送ってみませんか。
オンシジュームってどんな花?基本情報をご紹介
オンシジュームはラン科の常緑多年草の植物です。中南米の熱帯地域が原産地となっており、暑さには強いですが、寒さにはやや弱い特徴があります。
草丈は30?50cmほどになり、ヒラヒラとしたフリルのような小花を茎先にいくつも咲かせる姿はとても華やかです。条件の合う場所では1カ月くらい花が咲くほどの花持ちの良さも、オンシジュームの特徴といえるでしょう。
オンシジュームの基本情報
- 【科名】ラン科
- 【属名】オンシジューム属
- 【和名】雀蘭(すずめらん)、群雀蘭(むれすずめらん)
- 【原産地】中南米
- 【花色】黄、オレンジ、白、ピンク、赤
- 【開花時期】通年
最近は、品種改良によって小型の香りの良い種類が増えてきており、栽培のしやすさから園芸初心者でも取り入れやすくなっています。
オンシジュームの花言葉は「可憐」
オンシジュームの花言葉はいくつかありますが、代表的なものに「可憐」があります。
「可憐」という花言葉は、蝶のような花の姿をしていることにちなんで付けられました。
他にも、ヒラヒラと可愛らしく華やかな花の姿にちなんで「一緒に踊って」「気立てのよさ」「清楚」といった素敵な花言葉が付けられています。いくつになっても可憐で清楚な女性にプレゼントするのもおすすめですよ。
オンシジュームの種類は大きく分けて4つある
オンシジュームには原種だけでも400種類はあると言われているほど、多くの品種があります。品種改良も盛んに行われており、黄色の花色のみだったところに加えて、ピンクやオレンジ、白、赤といった花色が登場するようになりました。
オンシジュームには花色の他にも「葉っぱの形」によって4つの種類に分けられるとされています。
オンシジュームの種類:薄葉系
葉の厚みがあまりなく、薄い葉をしているのが「薄葉系」です。薄い葉が1?2枚ほどついており、株元の茎は太く生育します。オンシジュームの中では最も多い種類で、よく見かけるのは鉢花や切り花の形態です。
オンシジュームの種類:剣葉系
葉の先が刀のような形をしている種類が「剣葉系」です。茎は太くならず、葉っぱ自体に厚みがあります。この種類の多くは「トリムニア属」という別属に分けられており、他の種類のオンシジュームよりもカラフルな花色が多い傾向です。
オンシジュームの種類:棒状葉系
肉厚で丸みを帯びた棒状の葉をしているのが特徴なのが「棒状葉系」です。この種類の多くは「トリコセントラム属」という別属に分類されています。
オンシジュームの種類:厚葉系
葉も茎も肉厚であり、茎も太く大きく育つのが「厚葉系」です。葉は1枚だけを直立させるといった特徴をしています。この種類の多くは「サイコプシス属」に分類されています。
オンシジュームの代表的な品種5選
オンシジュームには数多くの品種があり、大型で沢山の花を付けるようなゴージャスな品種からコンパクトで芳香のする品種までバリエーションが豊かです。
その中でもとくに人気のあるオンシジュームの品種を5つご紹介します。
オンシジュームの品種?@アロハイワナガ
丈夫な性質を持ち、茎の根元のバルブも太くなるので初心者でも育てやすいのが特徴です。
オンシジュームの中では、最も流通量が多く手に入りやすい品種で、黄色の花を長期間咲かせます。
別名「バタフライオーキッド」と呼ばれ、蝶のような形の花が特徴的です。
オンシジュームの品種?Aケイロホルム
小さくて可愛らしい花を咲かせる原種系のオンシジュームです。原産地は南米コロンビアの雲霧林に自生しており、他の品種よりやや湿り気のある環境を好みます。
花は小ぶりですが、濃厚な甘い香りがするので人気のある品種です。室内にいれておくと、部屋の中で甘い香りを楽しめますよ。
オンシジュームの品種?Bロゼ
小さめのピンクの花を沢山咲かせ、素晴らしい香りを漂わせる品種です。淡いピンクから濃いピンクのコントラストが美しく、華やかな花が好きな方へのプレゼントにもぴったりですよ。
立性品種になり、とても丈夫で育てやすいので、初めてオンシジュームを育てる人にもおすすめです。
オンシジュームの品種?Cトゥインクル
香りのするオンシジュームの中でも珍しい、「バニラの香り」がする品種です。クリーム色の可愛らしい花を次々と咲かせます。開花時期になると花の重さで茎の先が垂れる姿が稲穂のように見えますよ。
他のオンシジュームと同じように育てやすいので、珍しい香りを楽しみたい方におすすめです。
オンシジュームの品種?Dシャリ?ベイビー
別名「チョコレートオーキッド」とも呼ばれるこの品種は、チョコレートのような香りを楽しむことができます。花色は赤褐色をしており、チョコレートを連想させる色をしているのも素敵ですね。
他のオンシジュームよりも寒さに強い特徴を持っているので、育てやすい品種です。
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オンシジュームの育て方のポイント
オンシジュームは、ラン科の中でも暑さに強い性質を持っているので、5月初旬から10月中旬頃の間は、日当たりと風通しの良い屋外に出して育てると株が充実します。
ただし、真夏の直射日光に当ててしまうと葉焼けします。長時間直射日光が当たる時は、日陰に置くか遮光ネットで日差しから守るようにするといいでしょう。
オンシジュームの耐寒性は総じて低く、秋から春の間は室内に取り込んで育てます。このとき、室内でも日当たりの良い窓辺に置いておくのがポイントです。品種によっては、15度以下になると枯れてしまうものもあるので、室温は15度以上を保つように管理しましょう。
窓辺に置いたままにしておくと、真冬は夜間に窓の冷気が当たってしまうことがあるので、夜は冷気が当たらない場所に移動させるようにするのがいいですよ。
オンシジュームの育て方:植え付け時期
気温が徐々に上がり、オンシジュームが活動し始める4月頃が植え付け時期です。もし、花が咲いているなら花茎を切ってから植え付けをするようにしましょう。
何年も同じ鉢で育てていると根が回って株が老化するので、2年に1回植え替えます。植え替え時に、バルブを3?5個の塊になるように清潔なナイフで切り分けると、株分けも同時に行えますよ。
へごに着生させた場合は、植えっぱなしで大丈夫です。
オンシジュームの育て方:用土
オンシジュームは着床植物なので、一般的な草花用の用土とは異なるものを使用します。オンシジュームの用土には、水苔を用いるか洋ラン用の水はけの良い用土を使います。
鉢の中に水苔を敷き、オンシジュームを植え付けてから根回りと株元の隙間を埋めるように水苔で覆うようにするとよいでしょう。
オンシジュームの育て方:水やり・肥料
オンシジュームは乾燥に弱いため、水苔の表面が乾いたら水やりをしましょう。夏の高温期では、水切れを起こしやすいので毎日水やりをするのがおすすめです。
ただし、水苔がずっと湿ったままの状態が続くと根腐れを起こしてしまうので、鉢皿に水を溜めたままにしないようにします。
耐寒性がなく、冬はあまり生育をしません。水は表面が完全に乾いてからやります。この時の水やりは日中の比較的気温が高い時間帯にするようにしましょう。オンシジュームを室内に取り込んでいる場合は、霧吹きや水拭きなどで葉に水を与えるようにすると花持ちがよくなりますよ。
生育期となる春から秋の時期は、2週間に1回を目安に液肥を与えるのがいいでしょう。さらに肥料効果を高めたい時には、固形肥料を月に1回ほど与えるようにします。
冬は2倍くらいに薄めた液肥を、2週間に1回程度与えるだけで大丈夫です。
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オンシジュームの育て方:管理場所
オンシジュームは、日当たりの良い場所で管理するようにします。春?秋の期間は日当たりと風通しの良い屋外で管理するのがおすすめです。ただし、真夏の直射日光に当てると葉焼けを起こしてしまいます。真夏だけは日陰に移すか、遮光ネットで日光を遮りましょう。
オンシジュームには耐寒性の弱い品種が多いので、冬は室内に取り込んで管理します。室内の管理では、日当たりの良い窓際に置くようにするといいでしょう。
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可愛らしい小さな花を咲かせるオンシジュームを育ててみよう!
可愛らしい小さな花を咲かせるオンシジュームについてご紹介しました。
オンシジュームは黄色い花が主流でしたが、最近ではピンクや白などの花色の品種やバニラやチョコレートのような甘い香りのする品種などバリエーションが増えてきました。このため、切花やプレゼントとしても人気があります。
耐寒性はやや弱いものの暑さに強く、育てやすいのも魅力です。水やりと葉焼けを起こさないように気を付けるだけで、屋外で夏を越すことも可能です。
冬は室内に取り込んで、インテリアとして可愛らしい花と香りを楽しむことができますよ。ぜひ今回の記事を参考にして、オンシジュームを育ててみませんか?
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