四十九日の法要は、故人が死後に極楽浄土に向かえるか、大切な審判を受ける日とされており、法要の中でも重要なもの。
そんな大切な日だからこそ、花の準備も抜かりなく整えておきたいですよね。
四十九日の供花とは、本堂や仏壇、仏壇前に設置された祭壇にお供えする花のことを指します。本堂や仏壇、祭壇に飾る花はそれぞれ別に用意するのが一般的です。
そこで本記事では、四十九日の法要をお寺で行う・自宅で行う場合のそれぞれにつき、贈る花の準備や、四十九日にふさわしい花・ふさわしくない花について解説。
また、供花を贈るにあたって気を付けるべきポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
四十九日の法要をお寺で行う場合に用意する花
お寺で法要を行う場合は、本堂に飾る花と法要後のお墓参りで飾る花を準備します。
本堂用の供花は施主様やご遺族が用意しましょう。
お墓用の供花は、施主や遺族、参列する方々が用意します。お寺によっては外部からの運び込みはせず、本堂用のお花はお寺が準備し、お花代をお渡しすることもあります。その他の細かな決まりは、地域や宗派などで異なりますので、お寺に確認しておくと安心です。
また、場所や供養の形式によっては、生花のお供えをお断りしている場合があります。そういった場合は生花以外(造花など)をお供えするか、生花の花束を一旦お供えし、お参りの最後に持ち帰るようにしましょう。
四十九日の法要を自宅で行う場合に用意する花
自宅で法要を行う場合は、仏壇に飾る花と仏壇前に設けた祭壇に飾る花を準備します。
仏壇の花は施主や遺族が用意し、祭壇の花は施主や遺族、参列する方々が用意します。よくあるフラワーアレンジメントは、親族や友人といった参列する方が贈るものですので、施主や遺族が準備する必要はない場合もあります。
関連記事:四十九日のお供え花の選び方�h色や送るタイミングのマナーを知ろう
四十九日にふさわしいとされる花の特徴
一周忌までの法要は、基本的に白一色(白上がり)がいいとされています。
四十九日の法要に参列する場合は、白一色のアレンジメントが基本で、花は日持ちするものが喜ばれるでしょう。一般的には、菊、ユリ、胡蝶蘭が選ばれています。
地域によって細かな決まりやマナーが存在する場合もありますので、馴染みのない土地で不安があるときは、ご遺族もしくはお寺、法要が行われる現地の花屋などに問い合わせて確認すると安心でしょう。
アレンジメントを作る際、もし白以外に色味を加えたいのであれば、淡い色を選ぶのが無難です。例えば薄ピンク、薄紫、薄青、薄黄色などがよく選ばれています。
故人の好きだった色を選んでもいいですし、イメージで色を決めるのもおすすめです。あなたが贈った花が、遺族の心を少しでも慰められるといいですね。
関連記事:想いを届ける四十九日までの花は色や形式、マナーに注意
関連記事:お供え花として贈りたいアレンジメントの選び方をシーン別に解説
四十九日にふさわしくないとされる花の特徴
四十九日の法要にふさわしくないとされる花もいくつかあります。ここでは代表的なものをご紹介します。
黒い花や赤い花:黒は不吉な色、赤はお祝い事に贈る色とされているため
棘や毒がある花:殺生や怪我、死を連想させるため
強い香りがある花:香りを不快に感じる方もいるため
すぐに枯れる花:無常を感じさせるため
わかりやすい特徴としては、強すぎる色味や棘、香りなどが挙げられます。
よく知られている「供花にふさわしくない花」の特徴でもありますので、よほど近しい関係であるとか、遺族と懇意にしていたということでもなければ非常識と捉えられるかもしれません。一般的には、これらの花は避けるのが無難です。
このような花を贈る場合は、一周忌の法要を終えてからにしましょう。一周忌を過ぎると、華やかなものを贈ってもマナー違反にはなりません。
メッセージカードに一言、故人が好んでいた花を贈りたいこと、できれば御仏前に供えてほしいことをしたためておくと、遺族にも心遣いが伝わると思います。
関連記事:お供え・お悔やみの花マナーやタブー�hふさわしい色や花を紹介
四十九日の花の相場
本堂用や仏壇用、祭壇用の花は、一対(2基)で5,000円から10,000円程度です。
お墓にお供えする花は、一対2本で2,000円から6,000円、花束の場合は3,000円程度です。墓石の両側もしくは前にお供えするので、1本の花か花束がいいでしょう。
自宅での法要の場合、仏壇用は5,000円から10,000円、祭壇用は3,000円から20,000円程度です。
祭壇用はかなり幅がありますが、故人との関係を考慮して選びましょう。大体5,000円から10,000円ぐらいのものが飾りやすい大きさになるかと思います。
四十九日の花を注文するときに注意したいこと
四十九日の花を手配するときに、必ず確認しておきたいポイントが2つあります。これを怠るとせっかく用意した花が贈れない、遺族に迷惑をかけるなど思ってもいないトラブルになるかもしれませんので、しっかり確認しましょう。
花を送って問題ないことを確認しておく
お寺での法要の場合、お供えのスペースの関係で花を飾れないため、供花を断っていることがあります。また、本堂用の花をお寺が用意することもあるので、事前に「本堂用の花を用意したい」と告げ、問題ないか確認してから準備を始めましょう。
それ以外の場所でも、生花がお供えできない場合や、持ち帰りが求められる場合があります。状況に合わせて、造花やブリザードフラワー、ブーケタイプの花束にするなどの対応をしましょう。
前々日か前日に花が届くように手配する
法要当日は、遺族は当然忙しく、受け取りに手間を取らせるのは遠慮すべきです。花は前日もしくは前々日に届くように手配しましょう。事前に法要の供花であることを伝えておくと、当日にいい状態になる花を準備してもらえると思います。
気を付けたいのは、四十九日の法要の日程です。法要は故人が亡くなって49日目を超えてはならないとされていますが、昨今では、遺族側の事情も踏まえ前倒しにすることもあります。
故人が亡くなってからきっちり49日目に行われるわけではありませんので、日程の確認は確実に行ってくださいね。
まとめ
施主としても参列する側としても、四十九日は重要な法要です。
準備で不備がないようにしっかりと手配したいですね。遺族や参列者と思い出話で故人に思いを馳せつつ、安らかに極楽浄土へと旅立てるよう祈ることが一番の供養でしょう。花はその気持ちを故人に伝えてくれるお手紙の役割を果たします。四十九日の法要は、多くの方々が集まるタイミングでもありますので、たくさんの思いが故人に届くように素敵な花を贈りましょう。
関連記事:お葬式などで供える「お供え花」知っておくべきマナーのすべて