薄い花びらが重なり合い美しい姿を見せてくれるラナンキュラスは、花屋さんで切り花として販売していることが多く、色や花の形が豊富なことから人気があります。ラナンキュラスは切り花として楽しむ以外に、種や苗、球根から育てられることをご存じですか?
球根から育てると、植えたあと何年も花を楽しむことができます。また、球根を分けることで、花数を増やせる点も魅力の1つです。
今回はラナンキュラスの特徴や人気の球根の種類を8つご紹介していきます。たくさんの種類のなかから、ご自宅の庭や花壇にぴったりのものを探してみませんか。
ラナンキュラスの特徴
ラナンキュラスは、キンポウゲ科に属する秋植え球根の植物です。3〜5月に花を咲かせるラナンキュラスは、秋から春にかけて生長しますが、暑さに弱いため気温が上昇する夏に休眠します。
鉢植え、地植えが可能で、水揚げも良いため切り花に使われることが多い植物です。土には水はけのよい、有機物の豊富な用土が適しています。初めて育てる方には、特別な配合が必要ない、市販の肥料と用土が混ざてある培養土がおすすめです。保水性や保肥性もあり排水性も備わっているものが多く扱いやすい用土になります。
ラナンキュラス球根は何年も花が楽しめる
ラナンキュラス球根は、花が咲き終わったあと植えっぱなしにしていても、水やりを続けていれば翌年にも花を咲かせてくれます。しかし水やりの加減が難しいので、翌年以降も確実に花を楽しみたい場合には、手入れが必要です。
ポイントは花が枯れてから球根を堀り上げ、乾燥させておきましょう。秋になったら再び球根を植えます。そうすることで何年も花を楽しめますよ。
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ラナンキュラスの原種は「ラナンキュラス・アシアティクス」
ラナンキュラスと聞いてイメージするのは、幾重にも重なる花びらという方も多いのではないでしょうか。花屋さんで見かけるラナンキュラスは、花びらの数が多く、色もピンク、黄色、オレンジ、赤と明るい印象を持ちます。しかし原種の「ラナンキュラス・アシアティクス」は一重咲きで花びらは5枚、花の色は赤、黄色のみです。品種改良が進められ、現在では500種類以上の品種があるといわれています。
人気のラナンキュラス球根�@ラックスシリーズ
花びらがワックスを塗ったようにつややかなラックスシリーズ。「ラナンキュラス」と「ワックス」をかけ合わせて「ラックス」と名前がつけられました。太陽に照らされると、きらきらと輝いているように見えます。
草丈は50〜80センチと一般的なラナンキュラスより高いですが、茎が太くしっかりしているので倒れにくくなっています。丈夫で耐寒性があるため、多少の霜や雪は問題ありません。
人気のラナンキュラス球根�Aポンポンシリーズ
イタリアで開発された新しい品種です。ひらひらと波打つ花びらが重なり、花びらの色は複色で1枚1枚表情が異なります。同じ品種でも個体差があり、雰囲気が変わることが特徴です。
白と黄緑色の複色「シレンテ」ピンクと緑の複色「マルヴァ」オレンジと緑の複色「トリーリー」など、色の組み合わせが豊富にあります。
人気のラナンキュラス球根�Bフェスティバルシリーズ
八重咲きで、開花すると花の中心が緑色になるのが特徴です。花が開くのは日の当たる日中で、暗くなると花が閉じてしまいます。
「ビアンコフェスティバル」は白と緑が爽やかで「フェスティバルアランシオ」はオレンジと緑のコントラストが個性的な品種です。
人気のラナンキュラス球根�Cゴールドコイン
八重咲きで花径は2?4センチ、草丈が15?20センチと全体的に小ぶりです。
ゴールドコインという名前のとおり黄色のつややかな花が咲きます。横に広がって生長する特徴を生かして、庭のグランドカバーに使われることも多い品種です。
人気のラナンキュラス球根�Dシャルロット
アネモネ咲きで、薄く重なった花びらの縁がひらひらと波打っているのが特徴です。花の中心が黒く、アネモネのような見た目をしています。花径が一般的なラナンキュラスより大きく華やかなのでブーケとしても人気が高く、結婚式やパーティーで使われることも多い品種です。
人気のラナンキュラス球根�Eモロッコシリーズ
一般的なラナンキュラスは花の中に雌しべがあり見えないものが多くなっています。モロッコシリーズは、花の中心に大きな雌しべがあるのが特徴です。
「シャウエン」「タンジェ」「エルフード」などモロッコに実在する街の名前が使われています。
人気のラナンキュラス球根�Fアシアティクス
草丈は約30?50センチで、花びらは基本5枚の一重咲きです。花びらは、赤、オレンジなど明るい色があります。現在ラナンキュラスと呼ばれているものの多くは、この「アシアティクス」を品種改良したものです。
人気のラナンキュラス球根�Gハーマイオニー
ポンポンシリーズの1つ、ハーマイオニーの名前を聞いてピンときた方がいらっしゃるかもしれません。映画にもなった「ハリー・ポッター」に登場する女の子の名前が由来となっています。
ポンポン咲きで、花径が大きいのが特徴です。花びらはピンク色に緑が入る複色です。
ラナンキュラス球根を植える時期は「10?12月」頃
ラナンキュラス球根の植え付け時期をご紹介します。地温が高く、雨の多い9月の植え付けは避けましょう。日中の温度差が少なくなり、土壌の水分量が安定する10?12月頃に植えます。
たっぷり水を与えすぎると球根が腐りやすくなるので、植え付け直後は水やりを控えめにします。水やりの際は、繊細な花びらに水がかからないように注意しましょう。
ラナンキュラスの球根を育てるコツ
ラナンキュラスを球根から育てるコツを3つご紹介します。
- 地温が下がり、気候が安定する10〜12月に植えましょう
- 水やりしすぎると球根が腐ってしまうので、乾燥気味に育てます
- 芽を上にして植え付けします
球根はそのまま植え付けると急激に吸水し、腐る原因となります。そのため、植え付け前には吸水処理が必要です。
手順としては、まず浅い容器に軽く湿らせた砂やバーミキュライトを敷きます。球根を植えるときとは逆に、芽の部分を下にして埋めてください。冷蔵庫で1週間を目安に吸水させてから、浅く植えましょう。
前述のとおり、一般的なラナンキュラスの球根は花が終わったあとも水やりを続ければ翌年に花を咲かせるといわれています。しかし水やりの加減が難しく、土の中で球根が腐ってしまう場合もあります。
ラナンキュラスのなかでも「ラナンキュラス ラックス」という品種は、他の品種と比べて寒さや湿度に強く丈夫です。そのため植えっぱなしでも問題なく、管理が楽な点が魅力。また、球根の数が地中で増えていくので花数が年々増えていくことも魅力のひとつです。
自分好みのラナンキュラス球根を育てよう!
3月から5月にかけて花を咲かせるラナンキュラスは、花の色が豊富にあり、形もさまざまです。花屋さんでは切り花用として販売されている姿を見ることが多い植物ですが、種、球根、苗から育てられます。また、草丈が30〜50センチと低すぎず高すぎず程よく生長するため、庭に地植えして育てることや鉢に植えることも可能です。
ラナンキュラス球根は翌年も花を楽しめること、分球して花の数を増やせる点も魅力ではないでしょうか。品種によっては球根の掘り上げが必要なく、植えっぱなしでも翌年花を咲かせるタイプもあるので、園芸にぴったり。
花の咲き方がさまざまで品種も多いラナンキュラス。あなたもぜひ、本記事の情報を参考にお気に入りのラナンキュラスを見つけ、栽培してみませんか?
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ラナンキュラスをより手軽に楽しむなら「花百花」
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