2023/05/25

クリスマスローズの花言葉とは?意外な由来や逸話を解説

クリスマスローズは名前に「ローズ」がつきますが、「薔薇」とは異なる植物です。
冬から春にかけて咲く薔薇に似た花であることから「クリスマスローズ」と名づけられました。

初心者でも簡単に育てられ、花色や花形も多様であることから注目されています。
寒さに強い植物ですので冬の花束やガーデニングとしても人気のお花です。

この記事では、クリスマスローズの花言葉や逸話、お花の種類などを解説します。
意外な由来もありますので、違った側面から魅力を楽しんでください。
多面的な花言葉とともにクリスマスローズを贈れば、受け取る側も喜んでくれるでしょう!

クリスマスローズの
代表的な花言葉を解説

クリスマスローズの花言葉には、「追憶」・「私を忘れないで」・「私の不安を和らげて」・「慰め」・「中傷」と複数の意味があります。

意味ごとに花言葉の由来を見てゆきましょう。

クリスマスローズの花言葉「追憶」・「私を忘れないで」

中世ヨーロッパでは騎士たちが戦いに行くとき、自分を忘れないよう願いを込めて恋人にクリスマスローズを渡したと言われています。
この逸話から、「追憶」・「私を忘れないで」の花言葉が発生したと考えられています。

こういったセンチメンタルな花言葉とともに、遠距離に住む恋人や家族、友人にクリスマスローズを贈るのも素敵ですね。

クリスマスローズの花言葉「私の不安を和らげて」・「慰め」

クリスマスローズの花、葉、茎には毒が含まれています。
その毒は少量ならば精神のたかぶりを緩和し、花の香りにより精神を安定させる効果があると言われています。
香りは人の心を癒す効果があることから、「私の不安を和らげて」「慰め」の花言葉がつけられました。

いたわりの花言葉とともに、香りに癒してもらえるようクリスマスローズを贈るのも素敵な心づかいですね。

クリスマスローズの花言葉「中傷」

クリスマスローズは「ヘレボルス・ニゲル」の英名です。
「ヘレボルス(Helleborus)」はギリシャ語の「helenin(死に至らしめる)」と「bora(食べ物)」をつなげた単語で「食べると死ぬ」という意味を表します。

「ニゲル」は「黒」という意味で、クリスマスローズの黒い根にある毒を矢につけたり、飲み水に混ぜて、敵国の兵力を減らすのに用いられた暗い過去があります。
この逸話から「中傷」というマイナスの花言葉がついたと考えられています。

現在、市場に出回るクリスマスローズにも毒が含まれており、素手で触れると炎症を起こす場合もありますので、扱う際には手袋を着用するとよいでしょう。

花言葉ではないが
クリスマスローズで験担ぎ「合格」

クリスマスローズの花びらに見える部分はガクといい、花びらではありません。
ガクは散って落ちることがないため、「ガク(学)が落ちない」と言われます。

また、ガクが5枚あるので「ゴガク」との語呂合わせで「合格(ゴウカク)」と解釈されて、受験の応援や験担ぎの花として重宝されています。
花言葉ではありませんが、日本ならではの縁起物として受験真っ只中の受験生にプレゼントするのも素敵ですね。

キリストにまつわる
クリスマスローズの花言葉の神話

クリスマスローズにはイエス・キリストにまつわるお話があります。
イエス・キリストが生誕した際に、マデロンという少女が羊飼いたちとともにお祝いにやってきました。
少女はとても貧しく、贈り物にあふれるキリストを見て、自分には贈れる物がないと泣いてしまいます。
その姿を見た天使が地面に触れると、クリスマスローズが現れました。
マドロンはそれを摘んで、キリストに差し上げたそうです。

クリスマスローズの清らかな一面がうかがえるこの逸話とともに、クリスマスローズをプレゼントするとさらに印象に残るでしょう。

クリスマスローズに
色別の花言葉はない

クリスマスローズは、その美しい花姿から多くの人々に愛されています。
白色だけでなく、紫、緑、ピンクといった多彩な花色が存在し、その中でそれぞれ個性が楽しめるのが魅力です。
しかし、一般的な花言葉のように色ごとに意味があるわけではありません。

クリスマスローズの花言葉は、「清らかな愛」や「誠実」といった一般的なもので、これらは全ての色に共通しています。
このように色に関係なく、同じ花言葉が当てはまることで、クリスマスローズは贈り物として選びやすいお花でもあります。
色によって意味が変わらないため、気に入った色やデザインを自由に選んで楽しむことができるのです。

クリスマスローズの原種は
20種ほど

クリスマスローズはキンポウゲ科のヘレボルス属に属する植物で、この科の代表的な花にはアネモネやクレマチスがあります。

日本では、ヘレボルス属の植物全般をクリスマスローズと呼んでおり、多年草であり初心者でも育てやすいため人気が高まっています。
開花時期はまさにクリスマスのシーズン12月から3月で、鉢植えや庭での栽培に適しています。

クリスマスローズには20種ほどの原種があり、これらが交配されて新しい品種が生まれます。
しかし、同じ親株から作られた品種でも、それぞれ異なる形や色が現れるのが特徴です。

そのため、お花屋さんで見かけるクリスマスローズは、「シングル・ゴールドネクタリー」や「多弁ダブルピコティ」といった、色や花の咲き方、模様に基づいて区別されています。

以下にクリスマスローズのいくつかの種類を一覧にて紹介します。

学名花色特徴
  • アプリコット・シングル
  • 薄いオレンジ色
  • 丈夫で、場所を問わず育てることが可能
  • ホワイト・スポット
  • 白色
  • 白いガクに紫色の斑点が入る
  • カップ咲き
  • ルセーブラック
  • 灰色ががる黒褐色
  • 丸い花型
  • 花つきがいい小輪

クリスマスローズは
増やし方と成長過程が特殊

クリスマスローズは種の増やし方と成長する様子に特徴があります。

クリスマスローズの種の増やし方

クリスマスローズは株分けで大量に増やせないため、種を撒いて育てて増やします。
しかし、種から増やしても花色や花の模様、花形が不安定で同じ花が咲かないというユニークな特徴があります。
このランダムさもクリスマスローズの魅力の1つです。

クリスマスローズの有茎種と無茎種の違い

クリスマスローズには「有茎種」と「無茎種」の2つのタイプが存在します。

「有茎種」のクリスマスローズは株元から茎が生長し、その茎に葉が付き、さらに花が咲くという特徴があります。
このタイプでは立ち上がりのある茎が目立ち、庭や鉢での存在感が強いため、ガーデンデザインに適しています。

「無茎種」のクリスマスローズは、株元から葉と花がそれぞれ別の茎に生じる特徴を持っています。
このタイプは、地面に寄り添うように広がる姿が美しく、地被植物として利用されることもあります。

花言葉を添えて
クリスマスローズを贈ろう

クリスマスローズの花言葉は、歴史や逸話から派生したものが多く、花の少ない冬に彩りを添えます。
うつむき加減で咲くかわいらしい様子は「冬の貴婦人」と呼ばれる由縁を想起させますね。

クリスマスローズは花の色や形もさまざまなので、相手を想像しながら選ぶのも楽しいでしょう。
ロマンチックな名前と花言葉を添えて、ぜひ贈り物にしてみてください。

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