2023/06/19

胡蝶蘭の管理方法は?育て方の基本を初心者にもわかりやすく解説!

開店・開業祝いの贈り物としても人気の胡蝶蘭。
高貴で華やかな姿が印象的な美しいお花ですね。
この記事では初心者でもわかりやすく、水やりのコツや置き場所、植え替え方法などのコツを解説いたします。
実際に、お家で胡蝶蘭を育ててみたい!と思っている方、あるいはプレゼントとして胡蝶蘭をもらったけど、管理方法がどうしたらよいか分からず困っているという方には必見です。
ぜひ基本的な育て方をマスターして、充実した胡蝶蘭ライフを楽しみましょう。

胡蝶蘭を初めてもらったけれど、
ラッピングはどうしたらよい?

プレゼントとして胡蝶蘭を受け取った場合、多くは鉢に装飾用のペーパーやリボンなどのラッピング資材が付いています。
ラッピングしたまま置いておくと、胡蝶蘭の生育を妨げる可能性があるので、持ち帰ったらまず外す様にしましょう。
鉢全体にセロハンが掛けられている場合は蒸れやすくなりますので、すぐに取り除いてください。

胡蝶蘭は東南アジアが原産で、主に熱帯地方に生息する植物です。
そのため、比較的暖かい場所を好みます。
また、夜間にCO2を吸収する性質があります。
夜は温度が低く、湿度が高いので、株内の水分が失われるのを防ぐことができます。
乾燥にある程度は強いですが、一方で多湿を好むという特性を持っているのが特徴です。
葉は肉厚で、花は一本の茎に数輪から数十輪ほど咲きます。
花持ちがよく、1か月以上も開花したまま長持ちするのが特長です。
このように花を付けたまま、長い間楽しむことができるのが、胡蝶蘭がお祝いとして好まれる理由の一つです。

育て方ポイント①
胡蝶蘭の快適な温度は?わたしたち人間と同じ!

先ほどの胡蝶蘭の原産地でもご紹介したように、比較的温暖な場所を好みます。
その気温は実は人間が心地よいと感じる温度と非常によく似ています。
具体的には夏は25〜28℃、冬は18〜22℃ほどであると、わたしたちはその環境に心地よさを感じます。
この気温は胡蝶蘭の生育に適した温度とほぼ同じであり、室温は15〜25度前後に保った場所に置くのが望ましいとされています。
わたしたちが体感して暑すぎる、寒すぎると気づいたなら、それは胡蝶蘭にふさわしくない環境であることがわかります。
このように、胡蝶蘭にとって最適な気温から外れる場合は、すぐに対策を講じましょう。

冬場は10度以下や氷点下になってしまうこともあるので、気温差が少なく一日を通して暖かいような場所に移しましょう。
一方で夏は、30度以上になってしまう日もあります。
そのままだと胡蝶蘭にとっては暑すぎる環境です。
熱がこもらないような風通しの良い場所に置くことで、株全体の表面温度の上昇を防ぐことができます。

育て方ポイント②
水やりはやりすぎに注意しましょう

胡蝶蘭の水やりの重要なポイントはやりすぎに注意することです。
水をやりすぎると、株の根の部分が根腐れを起こし、株全体に大きなダメージを与え枯れてしまう可能性があります。
水やりのタイミングの目安は、鉢植えの表面に植えられている水苔を触ってみて、表面全体が乾いた様子を確認してからやるのがベストです。
おおよそ1週間〜10日に一度の頻度で、コップ1杯(100〜150ml)を株の根元に注いで与えます。
お水はなるべく常温で与えます。
また、水を注いだら、受け皿に残った水は必ず捨ててください。
受け皿に水が残ったままだと、根腐れの原因となります。
季節ごとに気温や湿度に差があるので、その時期の気温に合った水やりを心がけるとよいです。
各時期に適した水やり頻度をご紹介します。

春は10日に1回ほどです。
夜は寒いことが多いので、朝に水をやるのが適切です。
夏は1週間に1回が目安ですが、梅雨時期は湿度が高く、蒸発がゆっくりなので、よく株元の乾燥具合をみて、十分乾いていたらやります。
夜もあたたかいので、水やりは夜でも構いません。
秋は10日に1回で、朝にやりましょう。
残暑で暑さが残る日や、冬前で寒さが続く日があるなど、気温が不安定になりやすい時期です。
そのため、注意深く株元を見て、乾燥具合を見極めてから水をやって下さい。
冬は2週間に1回で、朝に水やりをしましょう。
蒸発も緩やかなので、水の与えすぎには十分気をつけて下さい。

育て方ポイント③
直射日光と乾燥には要注意!

胡蝶蘭にとって最適な置き場所をご紹介します。
胡蝶蘭は直射日光に当たってしまうと葉焼けしてしまいます。
そのため、直接日光が当たらないレースカーテン越しの日差しが当たる明るい場所に置きます。
また、室内に置くときは、乾燥に注意してください。
例えば、エアコンや暖房に近い、風が鉢に直接当たるような環境は避けましょう。
反対に、湿度を上げるために加湿器を掛けると、今度は湿りすぎになるので、注意して下さい。
万が一、乾燥しすぎる場合は、霧吹きに水を入れて葉の表面と水苔に向けて噴射し、葉水を与え空気中の湿度を上げる作業を1日に数回してあげるのがよいでしょう。

胡蝶蘭は寒さが苦手。
枯らさずに越冬するコツは?

日本は四季があるのが特徴で、冬は夏に比べてかなり気温が低くなります。
胡蝶蘭は温暖な環境を好むため、冬の管理は特に気を付けるべき点です。
冬も元気に乗り切ることが、来年も楽しむための大切なポイントとなります。

先ほどご紹介したように、胡蝶蘭の栽培に適した温度は、15〜25度前後といわれています。
冬季は最低でも15度以上を保つところに置きましょう。
10度以下になってしまうと株が弱ってしまいます。
窓際は冷たい風が入りやすいので、部屋の中央に移動したり、窓に防寒対策を施すなど、可能な限り寒さに当たらないようにしてください。

ミディ胡蝶蘭・ミニ胡蝶蘭をもらったら?
サイズに関わらず育て方は同じでOK!

胡蝶蘭と聞いて、大輪で大きな花姿を想像される方も多いのではないでしょうか。
しかし、胡蝶蘭には小さくて可愛らしいサイズのミディ胡蝶蘭やミニ胡蝶蘭という種類もあります。
一般的な胡蝶蘭では花弁の大きさが10〜15cmなのに対し、ミディ胡蝶蘭は3〜6cm、ミニ胡蝶蘭は2〜4cmと花弁の大きさが違うのが特徴です。
背丈が小さく、コンパクトなので、自宅でも場所を取らずに気軽に育てることができます。
価格もリーズナブルで、ちょっとしたプレゼントにもおすすめです。
このように、胡蝶蘭と大きさの異なるミディ・ミニ胡蝶蘭ですが、株のサイズに関わらず、管理方法は一般的な胡蝶蘭と一緒で構いません。
水やりの頻度や温度管理、置き場所も、胡蝶蘭の方法に合わせて管理しましょう。

失敗しない植え替えのポイント!
発泡スチロールが便利?!

ずっと同じ鉢植えのままだと、水苔やバークなどの植え込み資材が痛んでしまったり、株が成長しすぎてしまい、根の行き場所が無くなって詰まってしまう、また、根腐れや病気に繋がってしまうなどの危険性があります。
そのため、2〜3年に1度植え替えをしましょう。
植え替えに適した時期は、暑さや寒さの影響が少なく、開花が終わった後の4〜6月の間に実施するのがよいです。
植え替えした後は根や株が繊細な状態になります。
暑いあるいは寒さの厳しい時期にすると、痛んでしまう可能性があるからです。
4〜6月の比較的安定した気温の時期に行うことで、株の回復が早く、痛みにくいというメリットがあります。
しかしながら、根腐れや病気が進行している場合はすぐに植え替えを行ってください。

植え替えに必要な物は

  • ハサミ
  • 植え込み材
  • 新しい鉢

の主な3点です。
ハサミは園芸用の物を使用します。
使用する前に他の植物の管理にも用いていた場合はハサミの刃の表面にウイルスが付着し、そのままだと胡蝶蘭に感染する恐れがあります。
ウイルス感染を防ぐため、あらかじめ刃の先をライターなどの火で炙って消毒してから使用しましょう。

植え込み材は一般的な植物の栽培に用いられる土ではなく、水苔やバークといった植え込み資材を使います。
本来、胡蝶蘭は木の幹などに着生して生育します。
根でも呼吸を行っているため、土に植えてしまうと、呼吸が出来なくなり、株が枯れる原因になってしまいます。
そのため、胡蝶蘭では植え込み資材を土の代わりに用います。
水苔は花もちが良いのが特徴ですが、バークよりも成長速度が遅く、長期間の使用で腐敗やカビの発生の危険性があるので注意しましょう。
バークとは樹皮を粉砕した素材です。
水苔と比べて、水はけが良く、胡蝶蘭の成長が早く、花の輪数も付きやすいという利点があります。
しかし、ナメクジが発生しやすく、鉢の中の乾燥状態が把握しにくいので気を付けてください。

鉢は素焼鉢といって、粘土を高温で焼いて作った素材の植木鉢を使用します。
また、鉢のサイズは一回り大きいものを選んでください。
いきなり大きな鉢にすると、水やりをした後に鉢の体積が増えて水が留まり、全体的に乾きにくくなってしまいます。

次に手順について説明します。
まず、株を取り出します。鉢に植わっている株をゆっくりと取り出していきます。
このとき、株と根の表面を傷つけないように注意しましょう。
取り出した株の根に、残っている古い水苔やバークを手できれいにつまみ、取り除きます。
その後、取り終えたら健康な根を残しつつ、黒っぽく、変色した痛んでいる根をハサミで切り落とします。
水苔を使用する場合、健康な根だけの状態になったら、新しい水苔をあらかじめ湿らせておき、その根の周りにグルグルと巻きつけていきます。
一方で、バーク使用の場合は、バークをポリボット鉢に入れて、固形肥料を入れたのち、その上からもう一度バークをひとつかみ程度入れます。
その後、株をポリポットの中央に入れて、株の周りにバークを詰めていきます。
この作業が完了したら、ポリポットごと鉢に入れて終了です。

植え替え後は株が繊細で不安定な状態です。
植え替えをした後の管理も注意しましょう。
胡蝶蘭の初根を促進するため、水やりは一度休止してください。
その間は葉水を与える程度で大丈夫です。
目安としては、バーク栽培で1週間、水苔栽培で2週間ほどです。
その期間が過ぎ、根が伸長してきたら、バーク栽培で1週間に1回、水苔栽培では10日に1回にコップ1杯の量をやります。
肥料は株の負担になってしまうので、控えましょう。
また、植え替え後は抵抗力が弱い状態のため、害虫被害や病気の罹患には細心の注意をしてください。

胡蝶蘭を植え替えの際、発泡スチロールを使うと簡単に行うことができます。
用意した発泡スチロールを鉢の底に敷いたり、細かくカットして、根と根の間に挟んで使います。
発泡スチロールを使うことで、植え替えが便利になるだけでなく、水分をコントロールし、温度を一定に保つ効果も期待できます。
植え替えが初めての方にはおすすめのアイテムです。
毎年花を咲かせることができる胡蝶蘭、ぜひ植え替えも楽しんでみてくださいね!

胡蝶蘭の育て方って実は簡単です!

胡蝶蘭の管理方法について説明しましたが、いかがだったでしょうか。
華やかで気品あふれる美しいお花で、一見、管理が難しそうなお花ですが、花弁が長く楽しめて水やりの頻度も少なく、意外とお手入れしやすいお花であることがわかりますね。
皆さんも、日々お花の状態をこまめに確認しながら、花を長く咲かせて可愛がってあげましょう。
管理方法をマスターして、お花のある充実した生活が過ごせることを期待しています。

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