5月にあるお花に関するイベントと言うと、みなさんは何を思い浮かべますか?
憲法記念日やゴールデンウイークも大きなイベントですが、それに匹敵する一大イベントが「母の日」です。
母の日には赤いカーネーションをプレゼントする習慣がある方も多く、母の日の代名詞と言っても過言ではありません。しかし、その花に込められた花言葉を知っている方はそれほど多くないもの。
花言葉も知ったうえで渡せると、より想いのこもったプレゼントになるはず。
そこで本記事では、カーネーションの花言葉について解説していきます。
カーネーションの育て方やドライフラワーとしての楽しみ方もご紹介するので、参考にしてみてください。
母の日カーネーション特集:姉妹サイト| 花百花 ‐hanahyakka‐
花言葉を添えてプレゼント!母の日の象徴カーネーション
まず、カーネーションの基礎知識についてご紹介します。
カーネーションは、ナデシコ科ナデシコ属の花です。数年にわたり毎年花を咲かせる多年草なので、一度植えれば何度も楽しめるのが魅力の一つ。
開花時期は春ですが、種類によっては春と秋に開花する四季咲きのものもあります。こうした品種なら、母の日シーズンだけでなく1年を通じてカーネーションを楽しむことができますね。
原産地はヨーロッパや西アジアで、日本には江戸時代の頃に伝わったとされています。
カーネーションが母の日のシンボルになったワケ
古くから人々に愛されてきたカーネーションですが、どのような経緯で母の日のシンボルとなったのでしょうか。
それには、1861?1865年のアメリカ南北戦争が関係しているという説があります。
南北戦争の最中、アン・ジャーヴィスという社会運動家の女性がウェストバージニア州にて、敵味方に関わらず、負傷兵を看護する活動を行っていました。これは「母の仕事の日」と称されていました。
彼女の死後から2年後となる1907年5月12日に、娘のアンナ・ジャーヴィスが母をしのび、教会にて記念会を行いました。その際、母が好きだった白いカーネーションの花を配ったそうです。
これが母の日の起源とされており、白のカーネーションが母の日の象徴となった、というもの。
そして、1914年には、当時の米国大統領が正式に、5月の第2日曜日を母に感謝する祝日として設定。これにならい、日本も1949年頃から5月の第2日曜日を母の日と呼ぶようになったのです。
カーネーション一般の花言葉は「無垢で深い愛」
カーネーションは花の色によっても花言葉が変わりますが、カーネーション全般に共通する花言葉は「無垢で深い愛」。
カーネーションははるか昔の時代から栽培されてきた花で、ヨーロッパでは、キリストが処刑された際に、聖母マリアが流した涙のあとから生まれた花だとも言い伝えられているんですよ。
海外では母の日だけではなく、結婚式などのお祝いの場でも幅広く贈られています。
カーネーションの色別に込められた花言葉一覧
それでは、カーネーションの色別の花言葉をご紹介しましょう。
まず定番の赤は「母への愛」という意味があります。かわいらしいピンクは「感謝」。
明るいオレンジには「純粋な愛」で、珍しい青のカーネーションは「永遠の幸福」という花言葉を持ちます。
上品な紫のカーネーションは、「気品」です。
花言葉を知ると、定番色の赤だけでなく、ほかの色のカーネーションも贈ってみたくなりますよね。花言葉を踏まえて大切な人に感謝や愛の気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。
怖い意味も?カーネーションのネガティブな花言葉
先ほど色別にカーネーションの花言葉をご紹介しましたが、ものによってはネガティブな意味を持つ色もあるので、要注意。
濃い赤のカーネーションには、「私の心に悲しみを」、黄色のカーネーションは「軽蔑」の意味を持ちます。
白には、「亡き母を偲ぶ」という花言葉があります。これは、上でもご紹介した母の日の由来となったストーリーに基づくものでしょう。
黄色や白もきれいな色ではありますが、ギフトとして贈る際には避けるのが吉です。
カーネーションには英語の花言葉も!
西洋でも人気のあるカーネーションには、もちろん英語の花言葉もあります。
例えば「魅惑や魅力」を意味する「fascination」、「愛情」を表す「love」、「卓越、名声」という意味の「distinction」など、贈り物にぴったりの素敵な花言葉がつけられているんですよ。
花言葉にも関係?カーネーションの歴史的ストーリー
古くから人々に愛されてきたカーネーション。西洋ではキリストと関わりの深い花とされ、キリスト処刑の際、聖母マリアが流した涙のあとから生えてきたのがカーネーションだと言われています。
ルネサンスを代表する画家であるラファエロ・サンティの『カーネーションの聖母』という作品にもカーネーションが登場。カーネーションを両手に持ち、幼いキリストをあやす聖母マリアの姿が描かれています。
「カーネーション」の花名はギリシャ語が由来
ところで、カーネーションはなぜ「カーネーション」というのでしょうか。
名前の由来には諸説ありますが、そのうち一つに「ギリシャ語に由来している」という説があります。
英語でカーネーションは「Carnation」と綴るのですが、「carn」は、ラテン語で「肉」を意味します。鮮やかな花の色が肉に似ていることからつけられたというものです。
その他にも、英国の詩人エドマンド・スペンサーが宴会のときにカーネーションで花冠をつくったことに由来するという説もあります。「冠」はラテン語で「corona」と綴るので、確かに字面が似ていますよね。
花言葉と贈りたい!カーネーションが誕生花の日は1月11日など
四季咲きのカーネーションは、春だけではなく、秋の時期にも開花します。母の日シーズンだけでなく、さまざまな機会でカーネーションの花を活用いただけますよ。
例えば、誕生花がカーネーションである人にプレゼントしてみるのはいかがでしょうか。
カーネーションは6月15日に生まれた人の誕生花です。また、花の色別にも誕生花があり、ピンクは1月11日と5月15日、赤は5月12日と11月20日の誕生花です。
カーネーションを自分で育ててプレゼントできる?
カーネーションは、ガーデニング初心者でも比較的簡単に育てることができます。
種から育てることも苗から育てることもできますが、初めて育てる際には苗からチャレンジしてみるのが簡単。
また、鉢植えでも地植えでも育てることができますので、自分のおうちに合わせて好きなスタイルを選ぶと良いでしょう。
ご自分で育てたカーネーションを大切な人へ届けてみてはいかがでしょうか?
カーネーションの鉢植えをもらったら?室内での育て方
カーネーションは、鉢植えの状態でもらうことも多いですよね。お手入れをきちんとすれば、より長くきれいなカーネーションを楽しめます。
鉢植えのカーネーションをご自宅で育てる際には、水はけと日当たりが良い場所に置き、高温多湿を避けるようにしてください。
室内で育てることもできますよ。
カーネーションでドライフラワーを作る方法
カーネーションをより長く楽しむために、生花の観賞後にドライフラワーを作るのもおすすめです。カーネーションを束ねて逆さに吊すだけでドライフラワーが完成するので、とてもお手軽ですよ。
より色もちをさせたい方は、シリカゲルを使って乾燥させたり、グリセリン溶液に浸す方法を試してくださいね。
本記事では、カーネーションの花言葉をご紹介してきました。
同じカーネーションでも、色によって花言葉が異なってくるのが面白いですよね。
また、カーネーションが母の日のシンボルとなった理由や、キリストにまつわるカーネーション誕生の言い伝えなど、昔から西洋を中心に人々から愛されてきたカーネーションならではの素敵なエピソードもたくさんありました。
深く知ると、一層お花に愛着が湧いてくるもの。カーネーションについて学び、より味わい深く鑑賞を楽しんでみてはいかがでしょうか。
母の日特設ページはこちら:姉妹サイト| 花百花 ‐hanahyakka‐