2024/06/11

秋のお庭を華やかに|ガーベラの正しい育て方

ぱっと開いた可愛らしい花びらと明るい花色が魅力のガーベラ。種類も豊富で切り花やフラワーギフトとして多く出回っている一方で、ガーデニング用としても人気が高いお花なんですよ。

自宅の庭に色とりどりのガーベラが並ぶだけでも、まるで洋風ガーデンのような雰囲気に!

「お花を育てたことがなくて・・」という園芸初心者の方でも大丈夫。
コツさえ知っていれば、ガーベラの育て方は難しくありません。

そこで本記事では、ガーベラの正しい育て方・育てやすい品種について詳しくご紹介します。ご自宅の庭でガーベラを楽しみたい方は、ぜひ参考にしてください。

育て方は簡単?ガーベラの特徴

育て方は簡単?ガーベラの特徴

すらりと伸びた長い茎に、太陽のような花びらが可愛らしいガーベラ。発表会に贈る花、入学や送別にも用いられる人気の高い花です。

そんなガーベラの歴史は古く、19世紀末に南アフリカで野生種が発見されたことから始まります。それからヨーロッパで品種改良が進み、現在ではなんと色や形の違う500以上の品種が流通するようになりました。

ガーベラの基本情報としては、春と秋に旬を迎え、4月〜6月、10月〜11月に開花します。
草丈は40�p〜60cmほど。真夏や真冬・長雨などに弱いですが、しっかり管理に気を付ければ毎年のように花を咲かせてくれますよ。

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ガーベラの育て方�@:種・苗を選びましょう

ガーベラの育て方�@:種・苗を選びましょう

ガーベラを育てるには、まず、種もしくは苗の状態の物を購入するところから。
種からでも育てることができますが、苗から育てた方が簡単。園芸初心者なら、苗から挑戦することをおすすめします。

ガーベラの苗の選び方のポイントは?

ガーベラの苗が流通するシーズンは3月〜4月。ホームセンターや園芸店に並ぶので、なるべく状態のいい苗を購入して、美しいガーベラに育てましょう。

状態のいいガーベラの苗を選ぶポイントは、次の4条件に当てはまっていることです。

  1. 葉が緑色で濃い色のもので、葉が中心に集まっている
  2. 新芽や色づいた蕾が多くついている
  3. 茎が太くてしっかりしている
  4. 害虫がついていない

ガーベラを育てる前に必要なもの

次に、鉢植えでガーベラを育てる際に必要なものをご紹介します。

  • 植木鉢やプランター
  • 土(培養土)
  • 園芸用のグローブ、スコップ、じょうろ、ハサミ
  • 鉢底ネット、鉢底石

3号苗ならひとまわり大きい5号〜7号鉢に一株植えるのがおすすめです。一般的なプランターで育てる場合は2〜3株ほどが最適。複数の株を植える際は、株間を20cmほど開けることが大切です。
ガーベラの根は地中に長く深く張るため、鉢植えでは5号以上の大きめの鉢を選ぶと吉。

土は、市販の草花用培養土で問題ありませんが、より良い環境を整えるなら「赤玉土」か「軽石」を1?2割ほど混ぜ込んで排水性を良くすると、根腐れを防ぐ効果がありますよ。

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ガーベラの育て方�A:植え付けは3〜5月・9〜10月

ガーベラの育て方�A:植え付けは3〜5月・9〜10月

ガーベラの植え付け時期は、3〜5月、9〜10月が適しています。
ガーベラは、地植えでも鉢植えでも育てられる植物。ただし、鉢植えと地植えとでは植え付けのポイントが異なりますので、それぞれご紹介しましょう。

鉢植えの場合

鉢に植え付ける手順は次の通りです。

まず鉢に少し土を入れたら苗を置き、株本が鉢から2〜3cmほど低い高さになるように高さを調整します。これは、ウォータースペース(鉢の縁と土の間にある空間)を作るため。水がゆっくりとまんべんなく土に染み込みます。

次に高さが決まったら、株の周囲に土を均等に足しましょう。茎の付け根は埋めないよう、優しく土を入れてください。株元が埋まると、新葉や蕾が出にくくなるので注意。

植えたら、すぐにたっぷりのお水を与えてください。

地植えの場合

地面に植え付ける手順は次の通り。

まず、植え付ける場所は、できるだけ日当たりがよく風通しがいい場所を選びましょう。
場所が決まったら地面を柔らかく耕し、腐葉土3割・パーライト1割を混ぜて土を作ります。

地植えする際のポイントは、ポットから取り出した土の部分が全て収まりきらない浅めの穴を掘り、植え付けたときに苗が地面より少し高い位置にくる「盛り土」のような状態を作ること。
これは、苗が地面よりも少し高い位置にあることで水はけを良くできるからです。

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ガーベラの育て方�B:すくすく育つお手入れ方法

ガーベラの育て方�B:すくすく育つお手入れ方法

続いては、ガーベラを育てるうえで大切なお手入れ方法をご紹介します。

生育環境に注意

ガーベラは、風通しが良く、日当たりの良い場所でよく育ちます。

そのため、日光が十分当たっていないと花芽がつきにくくなるので注意。とはいえ、西日や直射日光が当たる場所は枯れる恐れがあるので避けましょう。
特に日差しの厳しい真夏は、鉢植えであれば日陰に置き直す、地植えであればブルーシートなどで影を作ってあげる等の工夫が大切です。

また、ガーベラの花は濡れすぎると根腐れを起こすこともあるので、梅雨の時期は雨の当たらない軒下などに移動させるとよいでしょう。

水やりは土が乾いてからたっぷりと

ガーベラには、たっぷりと水やりをしましょう。
真夏なら、朝か夕方の涼しい時間帯に。冬なら日中の暖かい時間帯に行うのがベストです。

ただし、上でもお伝えしたようにガーベラは濡れすぎにも弱く、土が常に湿っているのは良くありません。土の表面が乾いたことを確認してから、水やりをするようにしましょう。
また、ガーベラの葉が垂れてきたときも、水が足りていないサインの場合があります。

肥料の追加も大切

ガーベラは、定期的に追肥(肥料を追加すること)すると、状態の良い花を咲かせやすいです。

使うのは、粒状の「緩効性化成肥料」か「液体肥料」。

鉢植えなら、緩効性化成肥料の置き肥を月1回、または液体肥料を週1回程度与えるとよいでしょう。地植えのガーベラには、緩効性化成肥料を春と秋の2回、株元を避けてその周囲に追肥してください。

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ガーベラの育て方�C:病害虫に注意!予防と対策をわすれずに

ガーベラの育て方�C:病害虫に注意!予防と対策をわすれずに

ガーベラには、害虫がついたり、病気が発生する場合があります。

ガーベラにネキリムシ・アブラムシなどを見つけたらすぐに駆除してください。こういった害虫は春から秋に発生しやすく、新芽や若い葉にくっついていることが多いのでよく確認しましょう。

また、夏の蒸れる時期は「灰色カビ病」という、葉や茎などに灰色のカビが覆って腐る病気の発生に注意。発病した花・葉は早めに取り除き、病気の蔓延を防ぎましょう。

さらに、5月〜6月、9月〜10月頃に発生しやすいのが、葉が所々白くなる「うどんこ病」。発症した部分は回復しないので、早めに見つけて摘み取ることが大切です。

いずれにせよ、日当たりがよく風通しの良いところで管理することや、花がらや枯れ葉はこまめに取り除くことで予防できます。日々のこまめな管理で病害虫からガーベラを守りましょう。

ガーベラの育て方�D:花が咲く前の「葉摘み」で花を増やす

ガーベラの育て方�D:花が咲く前の「葉摘み」で花を増やす

花が咲いたら、ガーベラを長く楽しむために「葉摘み」をして花を増やしましょう。

ガーベラは、茎の付け根から新しい葉や花芽が出てきます。しかし、葉が密集しすぎると日光がよく当たらず、新芽や花芽が出てこなくなることがあるのです。

そこで、葉が生い茂ってきたら古い葉や余分な葉を取り除く葉摘みを行いましょう。風通しがよくなれば花芽が増えて、花の数が増えやすくなります。

また、開花時期には花がら摘みも必須。咲き終わった花をそのままにしておくと、新しく咲く花に栄養が行き届かなくなります。

花が茶色になってきたら、付け根をハサミで切りましょう。そうすれば、より長い間お花を楽しめますよ。

ガーベラの育て方�E:花が終わったら植え替えるのが理想的

ガーベラの育て方�E:花が終わったら植え替えるのが理想的

鉢植えの場合、ずっと同じ鉢で育てていると、ガーベラの根が長く伸びて、根詰まりを起こし花が枯れてしまいます。

そのため、花が終わったら「植え替え」をするのがおすすめ。植え替えの時期は、毎年春か秋の、花が咲いていないタイミングが適切です。

植え替えをするときは、ひとまわり大きめの鉢に移して植えましょう。このとき、根を傷つけないように優しく行うことがポイントです。

ガーベラの育て方�F:夏越し・冬越しは丁寧に

ガーベラの育て方�F:夏越し・冬越しは丁寧に

ガーベラは、暑さと寒さに弱い植物。そのため、毎年お花を咲かせるためには適切に夏越し・冬越しすることが大切です。

夏越し

鉢植えの場合は、風通しの良い半日陰に置き換えましょう。また地植えの場合は、シートやフェンスなどを使って日陰を作ってあげる方法がおすすめです。

冬越し

ガーベラの上に「寒冷紗(かんれいしゃ)」という網目状の布や、不織布、ホットキャップをかけて防寒するのがおすすめ。また、ガーベラは霜に弱いので、霜が当たらないように注意しましょう。

育てやすさで選ぶなら「ガーデンガーベラ」

育てやすさで選ぶなら「ガーデンガーベラ」

では、ガーベラの中で、どの品種が特に育てやすいのでしょうか?

園芸用ガーベラで主流「ポットガーベラ」。鉢植えに向くようにコンパクトに改良されたもので、花形、花色が豊富な小ぶりのガーベラです。

しかし、近年登場し人気となっているのが「ガーデンガーベラ」。
今まで庭植えでは栽培が難しかったガーベラでしたが、品種改良によって庭植えができるようになりました。
ガーデンガーベラは、暑さや病害虫に強く、耐寒性も−5℃まであるので、東京以西では戸外で越冬することができます。病害虫に強いので肥料も最小限で問題なし。また、開花期も4月〜12月ごろまでと比較的長く、真夏は花数はすくなくなるものの、次々と開花し続けます。失敗なく育てやすいので、園芸初心者におすすめしたい品種です。

育てたガーベラの増やし方は?

育てたガーベラの増やし方は?

最後に、育てたガーベラを増やす「株分け」の方法についてご紹介します。

株分けとは、大きく成長したガーベラの株をいくつかに分ける作業のことで、ガーベラを増やす主な方法の一つ。

株分けを行うタイミングとしては、植え付けから3年ほどたち、十分に根が張ったタイミング。鉢植えのガーベラなら、鉢底の穴から根が出てきた頃です。

株分けの手順は、次の通りです。

  1. まず鉢から株を抜いて、土を落とす
  2. 両手で根をつかんで、前後にもむようにして2〜3に分割する
  3. 一株ずつ新しい用土に植え付けます。

これで株分けは完了。株分けでガーベラを増やし続ければ、何年か後には庭一面をガーベラで埋め尽くすことだってできますよ!

本記事では、ガーベラの正しい育て方についてご紹介しました。
ガーベラは、園芸初心者の方でも、失敗なく育てやすい花。美しい花が咲くころには、大きな達成感と、お花を育てる喜びを感じられるはずです。

今回ご紹介した点を参考に、一株からでもぜひ挑戦してみてください。ガーベラの基本の育て方をマスターできれば、どんなお花でも育てられるようになりますよ。
秋のお庭をガーベラで華やかに。色とりどりのガーベラが並ぶ素敵なお庭を目指しましょう。

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